自宅購入も不動産投資も両立できる!10年の控除期間活用で資産形成を加速する考え方

2017/11/02

先月、マネーフォワード社が開催した資産運用イベント、

お金のEXPO2017に出展しました。
 
残念ながら、当日は台風接近による暴風雨で、
イベントを開催するには、
最悪のコンディションでした。
 
しかし、そんな中でも、
お金との付き合い方を学ぼうと
約2000名のお客様が来場され、
会場は熱気で溢れていました。
 
当社のブースにも多くの方がお越しになり、
不動産投資のご相談を受けました。
 
なかでも、多く寄せられたお悩みは、
自宅の購入と資産形成の両立のさせ方です。
 
たとえば、夫婦でお越しの方でありがちなケースは、
夫は不動産投資に乗り気、でも隣の妻は、
 『私は自宅の購入を優先したいな...』
 
ライフプランはご家族それぞれですから、
どちらを先に進めるかは、ご家庭の考え方次第です。
 
ただ、年齢や家族の状況によっては、
自宅購入と不動産投資を、
同時に始めたいという方もいらっしゃいます。
 
もちろん、多額の借入を伴う話になりますから、
慎重に検討すべきです。
 
ただ、投資物件と自宅をほぼ同時に購入しつつ、
しかも効率よく資産形成をする方法はあります。
 
そのポイントは繰り上げ返済の効果と、
住宅ローン控除が使える自宅購入からの10年間を
最大限に活用することです。
 
そこで、今日は自宅購入と不動産投資を
両立しつつ、資産形成のスピードを加速させる考え方を
ご紹介したいと思います。
 
 
自宅と投資、
この両立をさせる必須条件は、
ローンが組めることです。
 
どちらかを購入したら、もう片方のローンが
組めなくなってしまう状態であれば、
両立はままなりません。
 
どのくらいの金額までローンを組めるかは、
年収や勤め先、勤続年数などにもよります。
 
たとえば年収500万円くらいの方であれば、
投資用ローンも住宅ローンも、
年収の7~8倍程度の額がひとつの目安です。
 
この金額の範囲内であれば、
2種のローンを並行して組んで、
購入を両立させることは可能です。
 
このとき、気を付けなければいけないのが、
融資枠は投資用ローンも住宅ローンも
同じ枠を活用するということです。
 
仮に、住宅ローンを年収の5倍まで活用しきってしまえば、
投資用ローンの上限が年収の7倍までだとすると、
融資の枠は年収の2倍までということです。
 
 
その上で、最初に投資物件、
次に自宅を、ローンで購入したケースで、
それぞれが家計に影響について考えてみます。
  
今回は投資物件として、価格1000万円、
手取り利回り4.8%の都内中古ワンルームマンション。
 
そして、自宅として3000万円の
マンションを購入したとします。
 
 
 『ローンを2つも抱えてしまって、
  家計はやっていけるのだろうか。』
 
そう心配される方も
いらっしゃるかもしれませんが、
大丈夫です。
 
当社がおすすめする中古ワンルーム投資では、
長期のローンを組めば、
毎月の家賃収入で投資用ローンの返済を賄うことができます。
 
だからこそ、実際に多くの方が、住宅ローンを組みながら、
不動産投資を実践されているのです。
 
 
ただ、資産形成を加速させていくためには、
繰り上げ返済をあわせて行うことをお勧めしています。
 
 
上記の1000万円の物件に、頭金50万円を入れて、
ローン金額950万円の25年ローンを組んだ場合を
シミュレーションしてみましょう。
 
毎年のボーナス2回で、30万円ずつ、
毎年60万円繰り上げ返済していきます。
 
すると、ほぼ10年で完済します。
 
ローンのないマンション1戸を所有できれば、
お金のやりくりの選択肢は大きく広がります。
 
そこから得られる月4万円の家賃は、
その後、自由に使えるお金になります。
 
もちろん、同時に組んだ住宅ローンの返済に
充てることも可能です。
 
 
 
ここまで投資物件の繰り上げ返済について
お伝えしてきましたが、
 
 「自宅のローンも、繰り上げ返済したほうが
  良いのでは?」
  
そう思われる方もいらっしゃるでしょう。
 
結論からいえば、自宅のローンは、
10年間は繰り上げ返済不要です。
 
これが実は、資産形成を
さらに加速させるコツでもあります。
 
 
3000万円の自宅マンションを、
頭金100万円を入れて、30年ローンで
購入した場合で考えてみましょう。
 
借入金額は2900万円です。
 
金利は、現在の大手銀行各社の
変動金利ローンの平均から、0.7%とします。

この場合、月々の返済額は約9万円です。
 
住宅ローンは自分の給与収入から
返済しないといけません。
 
少しでも余裕があるなら、
繰り上げ返済で先に返してしまいたい!
 
そう思う気持ちも分かります。
 
ただ、低金利の今、
これは必ずしも"お得"とはいえません。
 
なぜなら、購入して住み始めてから10年間は、
住宅ローン控除が活用できるからです。
 
 
住宅ローン控除とは、住宅を購入した場合、
4000万円を上限に年末時点のローン残債の1%を
納税予定額の所得税、住民税から差し引ける制度です。
 
支払う納税額によって、
1%の枠を使い切れない場合もありますが、
金利支払い分は、ほとんど戻ってくる計算になります。
 
上記のローンで購入した場合、
最初の12ヶ月が終了した時点で、
ローンの残債はおよそ2820万円です。
 
1%の控除枠をいっぱいに使えるなら、
28万2千円が戻ってきます。
 
この1年間の返済総額のうち、
金利分は約20万円です。
 
金利分を取り返しても、
さらに余りが出るくらいになります。
 
いわば、金利0%で元本だけを返済しているのと、
同じ状態にできるわけです。
 
10年で試算すると、控除できる金額は
最大で240万円にのぼります。
 
繰上返済で残債を減らしてしまうと、
この金額も減ってしまいます。
 
10年間の控除枠を最大限に活用する意味では、
繰り上げ返済は逆効果になってしまうのです。
 
むしろ、この浮いた240万円は、
できれば投資物件の繰り上げ資金として活用しましょう。
 
そうすることで、さらに早く、
ローンのないマンションを作ることができます。
 
 
もちろん、10年の間に金利の変動や、
空室や設備交換なども起こりえます。
 
シミュレーション通りにはなかなか
いかないかもしれません。
 
ただ、自宅購入と不動産投資を両立することは可能ですし、
不動産投資をされる多くのオーナー様が実践されています。
 
加えて、繰り上げ返済を絡めて、
資産形成を加速させることができます。
 
 
不動産投資と住宅の購入、どちらが先になるかは
ご家庭の事情によって異なるとは思いますが、
必ず確認して頂きたいのが、
 
冒頭でもお伝えした融資枠の問題です。
 
住宅ローンも投資用ローンも同じ融資枠内で考えるので、
計画的に進めていかなければ、
投資用ローンを借り過ぎてしまったので、
住宅ローンが組めなくなってしまったということもあり得ます。
 
 
当社では、不動産投資のご相談の際には、
ご自宅のご希望についても、しっかりお話を伺って、
そのうえで、資産形成に最も有利なプランをご紹介しています。
 
あなたのご家庭に合った形で、無理なく始められるよう、
不動産の専門家としてアドバイスしますので、
まずはお気軽にご相談ください。
 

 
日本財託 資産コンサルティング部 千代田 晃一(ちよだこういち)
 
 
◆ スタッフプロフィール ◆
 
千葉県市川市出身の44歳。
 
資産コンサルティング部で、
東京中古ワンルームマンションを通じて
お客様の老後の不安を解消するお手伝いをしています。
 
趣味は波乗り。直近のライディングは九十九里の片貝にて。
大波をうまく捉えて乗った瞬間の爽快感にやみつきです。

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