5年間私を支えた一通のメール
2020/10/29
私のスマートフォンには、この5年間、
大切に保存している一通のメールがあります。
送り主は大学生時代、3年半にわたってお世話になった
アルバイト先のカフェの女性店長です。
店長はひと言でいえばみんなの「お母さん」。
私たちがお客様に対して気を利かせた接客ができたときには
ほめてくれ、気のゆるみからミスがあった際は、きちんと叱ってくれます。
また、店舗限定メニューの開発を私たちに任せてくれるなど
アルバイトの意見も積極的に取り入れてくれました。
そんな懐の深い店長を私自身、尊敬していました。
メールを受け取ったのは就職活動のときです。
何となく興味のあったブライダル業界の5社を受験しましたが、結果は惨敗。
面接では自分自身の強みを上手く話すことができませんでした。
「私は社会に必要とされていないんじゃないか」
就活スタート時から躓いてしまったことで、
完全に自信を失ってしまいました。
そこで、就活がうまくいかないことを店長に相談。
すると、私自身がアピールできる強みは何か、考えてくれることになったのです。
相談からわずか2日後、店長からメールが届きました。
そこには、お店全体を気に掛け、店と店長とスタッフをつなげる存在であること、
前向きな姿勢を自分自身も見習っており、信頼を寄せていることなど、
1,000字以上にわたってつづられていました。
文章の最後には、
「渡邊さんがいなかったら、今のお店・スタッフはなかったです」
「できることがあれば、遠慮せず連絡ください。応援しています!」
と感謝と激励の言葉。
自分のことをこんなにも見てくれていたということに
驚くと同時に、自然と涙が溢れました。
「ありのままの自分でいいんだ」
「視野の広さ」や「他者貢献の精神」など
自分でも気づいていなかった強みを教わり、
再び前を向くことができました。
その後の面接では、自信を持って、飾ることなく思いを伝えることができ、
結果として日本財託から内定をいただくことができました。
社会人となってからも、
仕事でうまくいかなかったときは、そのメールを見返すことがあります。
その度に、店長の想いのこもった言葉が前に進む勇気をくれるのです。
いまは管理などに課題を抱えているオーナー様に対し、
最善の提案をする仕事をしています。
その際は、視野を広く保ち、まめに連絡を取るなど
お客様の心に寄り添った対応を心がけています。
入社して4年、後輩もでき、プロジェクトでも重要な役割を任されるようになりました。
次に店長に会う日には胸を張れるよう、
まわりを信頼し、信頼される人でありたいと思います。
日本財託管理サービス 管理受託部
渡邊 菜月(わたなべ なつき)
◆ スタッフプロフィール ◆
神奈川県平塚市出身。
管理受託部受託課に所属し、物件オーナー様に管理委託や収益改善のご提案を行っています。
最近、友人に誘われボルダリングを始めました。
翌日は筋肉痛となりますが、コース取りを考えゴールにたどり着いたときの達成感はたまりません。