『団体戦』の醍醐味
2021/01/28
大学時代、テニスの試合を楽しむ田口さん
私は中学から大学までの10年弱、部活動などでテニスをしていました。
競技自体は大好きでしたが、苦手だったものがダブルスと団体戦。
これらは自分のミスが相方やチームの足を引っ張ることにつながります。
メンバーの勝ちたいという想いや、それまでの努力を
自分が台無しにしてしまう恐怖があり、
できるだけ個人シングルスでの出場を選び続けてきました。
そうした考えを変えてくれたのが、大学3年生のときに出場した
テニスの関東大会です。
この大会は関東圏の大学から数十校が参加する大規模なもので、
4年生にとっては最後の公式戦となります。
私が所属していたのはいわゆる「部」ではなくサークルでしたが、
大会に向けて練習や合宿などで日々研鑽を積んでいました。
そして迎えた当日。
予選を順調に勝ち進み、トーナメントの半ばまできました。
しかし、次の対戦相手とは苦しい試合展開を強いられることに。
メンバーの都合で5戦のうち初戦は不戦敗という不利な状況で始まった試合で、
2戦目は辛勝。勝利への希望が見えながらも、依然として後がない状況で、
私の番が回ってきたのです。
4戦目に控えるのは4年生の先輩。
ここで私が勝たなければ、先輩は最後の試合を戦わずして
引退することになってしまいます。
試合前、プレッシャーを感じ固くなっていると、
「いつも通り、楽しくやろうよ!」
と先輩が激励の言葉を掛けてくれました。
これまで試合というと自分との闘いだっただけに、そうした言葉が
とても温かく、頑張ろうと前を向くことができました。
試合はフルセットまでもつれ込む接戦でしたが、
チームメンバーの声援を背に、粘りで何とか勝利。
「ありがとう!」「いい試合だったよ!」
チームメンバーに迎えられ、先輩にバトンをつなぐことができた安心感と同時に、
個人戦では感じたことがなかった達成感が胸に広がりました。
結果として相手校に勝利することができ、先輩とともに喜びを分かち合いました。
目標に向かって誰かと協力することで、
自分一人では出せない力や達成したときの充実感を与えてくれる。
そんな「団体戦」の醍醐味を初めて味わうことができました。
現在、私は入居者様から室内設備や騒音などのお困りごとを解決する
業務を行っているのですが、
コロナ禍により、家にいる時間が増えたことで、
入居者様からご相談いただく機会が増えています。
こういう大変なときだからこそ、テニスから学んだ「助け合い」を意識し、
「団体戦」でお客様の課題解決に取り組んでいきたいと思います。
日本財託管理サービス 管理部一棟建物管理課
田口 瑶子(たぐち ようこ)
◇ スタッフプロフィール ◇
東京都府中市出身。
管理部一棟建物管理課に所属し、主に入居者様からのお困りごとの対応を行っています。
テニス以外にもスノーボードが得意。コロナが終息した際に、どこに滑りに行こうかと考えを膨らませています。