先生に倣うチャレンジする姿勢
2021/04/08
山下さん(左)は大会期間中、それぞれの種目用のシューズを持ち運ぶ必要がありました(右)
「山下が入学した高校に、十種競技で有名な先生いるよね」
高校に入学して少し経った頃、
別の高校に通う中学時代の友人からそのような話を聞きました。
十種競技とは、陸上の種目のひとつで
100m走や走幅跳び、砲丸投げといった十種の競技の総合得点で競う種目です。
私が通う高校の陸上部の顧問が、その十種競技で活躍する現役選手だったのです。
もともとスポーツは好きで、様々な種目で体力測定を行う"スポーツテスト"が得意だった経験があり、
自分にあっているのでは?と興味を持ちました。
高校ではまだ部活に所属していなかったこともあり、
さっそく陸上部に体験入部することにしました。
高校では、円盤投げと棒高跳びを除いた『八種競技』にチャレンジすることができます。
とはいえ、陸上部には各学年10人ほど所属していましたが、
八種競技に挑戦しているのは、ひとつ上の先輩だけでした。
限られた時間で八種の競技を練習しなければならず、
その過酷さから競技を選択する選手は少なかったのです。
100mや110mハードル、400mや1500mなどと半分以上が走る種目でしたので、
練習自体は走ることをメインに鍛えます。
それと並行して、投てきの選手たちが休憩に入れば、投てきの練習を行い、
走高跳びの選手が休憩に入れば、今度は走高跳びの練習をするといった形で
効率よく練習を重ねていきました。
それでも練習時間は足りません。大会も近づくと焦りも出てきます。
「今度の休み、競技場を借りて練習するけど来るか?」
そんな時に声をかけてくれたのは、顧問の先生でした。
現役の選手でもある先生は、部活が休みの日に集中して練習を行っていました。
その練習に連れて行ってもらい、一緒に練習をさせてもらったのです。
全ての種目に精通していることから、
初心者の私にもわかりやすいように、一つひとつ実演しながら丁寧に教えてくれました。
ハードルを飛び越える姿勢や砲丸を投げるための構え方と助走、走り幅跳びの踏み切り方。
先生が実演する姿を後ろから何度も見て、何度も自分自身で試してみました。
その甲斐もあって、大会に参加するたびに右肩上がりで成績を伸ばすことができました。
高校3年時には、千葉県で3位になり、関東大会にも出場することが出来たのです。
ひとつの種目を極めることも素晴らしいことですが、
複数の種目にチャレンジできる八種競技は、
人より8倍キツイ競技でありつつ、8倍楽しい競技でもありました。
大会では、他の選手よりも8倍出場機会があります。
たびたび応援に来てくれた母親も出番の多さに喜んでくれていました。
先生はいまだ現役で、マスターズの日本記録保持者でもあります。
私は、大学進学と共に陸上はやめてしまいましたが、
SNSなどで先生の活躍を見かけるたびに、
あのころ一緒に練習を重ねた先生の姿を思い出します。
それと同時に、いつまでもチャレンジすることを忘れない姿勢に、
私も頑張らなければいけないと、背中を押されているように感じます。
この4月で社会人2年目となり、後輩ができました。
人事に携わっていることもあり、一人ひとり違う境遇や能力なども鑑みながら
入社前から彼らの社会人としての準備を手伝ってきました。
ようやく1年を終えたところですが、私も顧問の先生のように、
後輩たちの良い見本となれるよう、
チャレンジし続ける姿勢を忘れずに仕事に取り組んでいきたいと思います。
日本財託 人事総務部 山下 広暉(やましたひろき)
◆ スタッフプロフィール ◆
千葉県松戸市出身 23歳。
人事総務部に所属し、新卒採用業務を行っています。
趣味は食べログの100名店巡りとビリヤード。
最近はうどん100名店に多く足を運び、現在は訪問数30店舗を突破しました。