家賃収入

掲載日2026.10.02

家賃収入に消費税はかかる?かかるケースとかからないケースの見分け方

家賃収入に消費税はかかる?かかるケースとかからないケースの見分け方

居住用として貸している家賃に消費税はかかりません。ただし事務所利用や民泊、駐車場代など課税になる例外があります。納税義務の判定、インボイス登録の要否、物件の購入・売却時の扱いまで、国税庁の資料をもとに整理しました。

毎月振り込まれる家賃から、消費税を納める必要があるのか。

結論から言えば、居住用として貸している部屋の家賃に消費税はかかりません。受け取った金額が、そのまま収入になります。

ただし例外があります。どんな用途で貸しているか、契約期間はどれくらいか、家賃と別に何を受け取っているか。この3つによって、課税される場合があります。さらに、受け取る側では非課税でも、あなたが払う側にまわれば消費税は発生します。ここを知らずに収支を組むと、想定と実際がずれます。

国税庁の資料をもとに、かかる場合とかからない場合の境界線を整理していきます。

早見表:家賃収入と消費税

はじめに、全体像を1枚で確認しておきます。根拠となる資料は、それぞれの項目で示します。

かかるか、かからないか

あなたの状況消費税
部屋を住まいとして貸しているかからない
法人が社宅として借り上げている(住まいとして使われている)かからない
事務所・店舗・倉庫として貸しているかかる
契約期間が1か月未満かかる
民泊・ウィークリーマンションとして貸しているかかる
家賃と別に駐車場代を受け取っている駐車場代にかかる
店舗併用住宅を貸している店舗部分にかかる
居住用から事業用へ契約を変更した変更後にかかる

受け取るお金ごとの扱い(居住用として貸している場合)

受け取るお金消費税
家賃、共益費非課税
礼金・更新料・敷金のうち、返還しないもの非課税
退去時に返還する敷金かからない(対価ではないため)
家賃と別に受け取る電気・ガス・水道の実費課税
原状回復工事費用課税
中途解約の違約金かからない

手続きが必要かどうか

確認したいこと結論
消費税の申告は必要か居住用のみなら不要。家賃収入がいくらでも変わらない
課税売上高1,000万円の判定に家賃は入るか入らない
インボイスの登録は必要か居住用のみなら不要
管理手数料などに払った消費税は戻るか戻らない。税込のまま必要経費になる
物件購入時に払った建物分の消費税は戻るか戻らない

1. 居住用として貸している家賃に、消費税はかかりません

人が住むために貸している部屋の家賃は、消費税法上の「非課税取引」にあたります。消費税法別表第二の第13号に「住宅の貸付け」として定められているもので、政策的な配慮から課税しないと決められている取引です。

ここでいう住宅には、一戸建てだけでなく、マンション、アパート、社宅、寮、貸間が含まれます。(参照*1)

つまり、10万円の家賃を設定しているなら、その10万円に消費税は乗っていません。入居者から消費税を預かってもいないので、あなたが国に納める消費税も発生しません。

家賃と一緒に受け取るお金も、多くは非課税です

問題になりやすいのが、家賃本体以外に受け取っているお金です。国税庁が示している範囲は、大きく3つに分けて捉えると整理できます。(参照*1)

分類何が当てはまるか
家賃の一部として非課税になるもの月々の家賃/共益費(共用部分の光熱費、エレベーター運行費、集会所の維持費などを応分に負担してもらうもの)/敷金・保証金のうち返還しない部分/庭、塀、給排水設備/住宅と一体で貸している家具、照明、エアコン、じゅうたん
そもそも貸付けの対価ではないもの敷金・保証金のうち、退去時に返還する部分
家賃とは切り離して扱われるもの家賃と別に受け取る、専有部分の電気・ガス・水道の利用料/設備を別契約にして、賃料を分けて受け取る場合のその部分

1つ目と2つ目は、どちらも消費税がかからないという結果は同じです。理由が違うだけで、実務上の扱いに差はありません。

注意が必要なのは3つ目です。共益費は家賃の一部として非課税になる一方、入居者から実費で受け取る専有部分の電気・ガス・水道料は、非課税とされる家賃には含まれません。毎月同じように受け取っていても、線引きはここにあります。

礼金や更新料、原状回復費用も含めた項目ごとの一覧は、第4セクションにまとめています。

法人名義の契約でも、住まいとして使われていれば非課税です

入居者が個人ではなく、企業が社宅として借り上げる形になっている場合もあります。この場合も、契約で住宅として転貸することが明らかであれば、住宅の貸付けとして非課税とされます。

契約書に用途が書かれていない場合でも、その会社が第三者に転貸していて、入居している人との契約で居住用であることが明らかにされているときなどは、同じく非課税として扱われます。(参照*1)

借主が法人だから課税になる、という理解は正確ではありません。判断の軸は、借主が誰かではなく、その部屋が人の住まいとして使われているかどうかです。

2.「消費税がかからない」にも理由の違いがあります

家賃に消費税がかからないのは、住宅の貸付けが非課税だと法律で決められているからです。「売上が小さいから納めなくてよい」という話とは、理由がまったく違います。

居住用の家賃は、金額にかかわらず、はじめから消費税の対象外です。1戸でも10戸でも、年間の家賃が300万円でも2,000万円でも、この点は変わりません。

なお、消費税がかからないものには、このほかに「不課税」と呼ばれる区分もあります。退去時に返還する敷金のように、そもそも貸付けの対価ではないものです。非課税と不課税は、消費税の計算上の取扱いが異なります。(参照*2)

ここで押さえていただきたいのは、1点だけです。

居住用の家賃は、いくら受け取っても消費税の計算には関係しない。

この意味は、第5セクションではっきりします。

3. 消費税がかかるのは、次の場合です

非課税になるのは「住宅の貸付け」です。裏を返せば、住まいとして貸していると言えなくなった時点で、その家賃は課税対象に変わります。国税庁が課税・非課税の境界として示しているのは、次の7つです。

ケース消費税押さえるポイント
1. 事務所・店舗・倉庫など、住宅以外の用途で貸す課税家賃を土地部分と建物部分に分けていても、総額が建物の貸付けの対価として扱われる
2. 貸付期間が1か月未満課税実際の滞在日数ではなく、契約で定めた貸付期間で判定する
3. 民泊・ウィークリーマンション・リゾートマンションなど旅館業にあたる貸付け課税利用期間が1か月以上であっても非課税にはならない
4. 家賃とは別に駐車場代を受け取っている課税1戸あたり1台分以上が車の保有にかかわらず割り当てられ、かつ家賃と別に受け取っていない場合に限り非課税
5. 店舗併用住宅を貸している住宅部分のみ非課税住宅部分と店舗部分を合理的に区分して計算する
6. 家具や冷暖房設備を別契約にして、賃料を分けて受け取るその部分が課税住宅と一体で貸していれば非課税。切り離した瞬間に扱いが変わる
7. 居住用から事業用へ契約を変更した変更後は課税建物は同じでも、契約変更後の貸付けは課税対象になる

(参照*1)(参照*3)(参照*4)

判断を誤りやすい3つ

契約書に何と書いてあるか

非課税になるのは、契約で住宅用であることが明らかにされているもの、または用途が書かれていない場合に、その状況から住まいとして使われていることが明らかなものに限られます。入居者が自宅を仕事場として使っているのと、契約そのものを事務所用に変更するのとでは、扱いが別です。判断の起点は契約書の記載になります。

駐車場代を家賃と分けて受け取っているか

分譲マンションで駐車場が付いてくる場合、家賃に含めて一本で受け取っていれば住宅の貸付けの一部として非課税です。一方、「家賃8万円、駐車場代1万円」と分けて受け取ると、駐車場代の部分は課税対象になります。また、月極駐車場のように、区画やフェンスを整備して駐車場として利用させる貸し方は、土地の貸付けではなく施設の利用として課税されます。

礼金・更新料は、用途によって扱いが逆になる

住宅の賃貸借契約にともなう保証金・権利金・敷金・更新料のうち、返還しないものは非課税です。ところが事業用の建物では、同じ性質のお金でも、返還しないものは権利の設定の対価として課税対象になります。返還するものは、住宅でも事業用でも課税されません。(参照*3)

4. 家賃以外に受け取るお金の課税区分

賃貸経営で入ってくるお金は、家賃だけではありません。礼金、更新料、原状回復費用、違約金。これらは同じ物件から入ってくるお金でも、区分が一つずつ違います。しかも、居住用か事業用かで扱いが逆になるものがあります。

受け取るお金居住用として貸している場合事務所・店舗として貸している場合
家賃非課税課税
共益費(共用部分の費用を応分に負担するもの)非課税課税
家賃と別に受け取る、専有部分の電気・ガス・水道の利用料課税課税
礼金・権利金のうち、返還しないもの非課税課税
更新料のうち、返還しないもの非課税課税
敷金・保証金のうち、返還しないもの非課税課税
敷金・保証金のうち、退去時に返還するもの課税されない(対価ではないため)課税されない
家賃と別に受け取る駐車場代課税課税
駐車場代(1戸あたり1台分以上が割り当てられ、家賃と別に受け取っていない)非課税—
家具・設備を別契約にして受け取る賃料課税課税
保証金から差し引いて受け取る原状回復工事費用課税課税
中途解約の違約金(数か月分の家賃相当額)課税されない課税されない
契約終了後も退去しない入居者から受け取る割増賃借料非課税課税

(参照*1)(参照*3)(参照*5)

表で目を引く3行の理由

原状回復費用だけ、居住用でも課税になっている

入居者には退去時に部屋を元に戻す義務があります。それを賃貸人が代わりに行っているため、預かった敷金から差し引いて受け取る工事費相当額は、住宅の貸付けの対価ではなく、入居者に対する役務の提供の対価として扱われます。家賃が非課税だからといって、ここまで非課税にはなりません。(参照*5)

違約金は、受け取っても課税されない

中途解約にともなって受け取る数か月分の家賃相当額は、本来得られたはずの利益が失われたことへの補填、つまり損害賠償金の性格を持つため、課税の対象になりません。第2セクションで触れた「不課税」にあたるものです。(参照*5)

同じ「居座られている」状況でも、住宅と店舗で分かれる

契約期間が終わっても退去しない入居者から、規定の賃料以上の金額を受け取ることがあります。店舗や事務所であれば、その全額が貸付けの対価として課税されます。一方、住宅として貸していたことが契約や実態から明らかであれば、この割増賃借料も住宅の貸付けの対価として非課税です。(参照*5)

5. 課税売上高1,000万円の判定に、居住用の家賃は入りません

「売上が1,000万円を超えると消費税を納める」という話を聞いたことがあるかもしれません。消費税には、基準期間(個人の場合はその年の前々年)の課税売上高が1,000万円以下であれば納税義務が免除される仕組みがあるためです。(参照*6)

ここで効いてくるのが、第2セクションで確認した点です。判定に使うのは、売上の総額ではなく、課税売上高。居住用の家賃は非課税なので、この金額に入りません。

つまり、東京23区でワンルームを数戸持ち、すべて居住用として貸しているなら、年間の家賃収入が1,000万円を超えていても、判定上の課税売上高はゼロのままです。消費税の申告も納税も発生しません。

判定に入るもの、入らないもの

受け取っている収入課税売上高に入るか
居住用の家賃・共益費入らない
事務所・店舗として貸している家賃入る
家賃と別に受け取っている駐車場代入る
民泊・1か月未満の短期貸しによる収入入る
保証金から差し引いて受け取った原状回復工事費用入る
物件を売却したときの建物部分の代金入る
物件を売却したときの土地部分の代金入らない
退去時に返還した敷金入らない

土地の譲渡は非課税とされている一方、建物の譲渡は課税取引です。(参照*7)

見落としやすいのは、売却した年です

保有しているあいだは課税売上高がゼロでも、物件を売却すると状況が変わります。売買代金のうち建物部分は課税取引にあたるため、その年の課税売上高に計上されるからです。建物部分が1,000万円を超えれば、その2年後の年は課税事業者になります。

売った翌々年に、事務所として貸している部屋や駐車場からの収入があると、そこに消費税の納税義務が生じる。この順番は、売却を検討する段階で頭に入れておいてください。

1,000万円以下でも課税事業者になる場合

基準期間の課税売上高が1,000万円以下であっても、次のいずれかにあたるときは納税義務が免除されません。(参照*6)

場合内容
特定期間の課税売上高が1,000万円を超えた個人事業者の場合、前年の1月1日から6月30日までの課税売上高で判定する。この期間に支払った給与等の金額で判定することもできる
適格請求書発行事業者(インボイス発行事業者)になっている課税売上高の多い少ないにかかわらず、納税義務は免除されない
消費税課税事業者選択届出書を提出している自ら課税事業者になることを選んだ場合

2つ目が、次のセクションにつながります。インボイス発行事業者として登録すると、課税売上高が1,000万円以下であっても課税事業者になります。登録は、いったん判断を保留できる話ではなく、納税義務そのものを動かす選択です。

6. インボイス登録は必要か

結論から言えば、居住用として貸しているだけなら、インボイスの登録は必要ありません。

インボイスは、買い手が仕入税額控除を受けるために必要な書類です。居住用の家賃は非課税なので、そもそも入居者側に控除するものがありません。入居者が個人でも法人でも、この点は変わりません。

登録を検討するのは、課税される収入がある場合だけです

貸し方インボイスを求められるか
居住用として貸している(法人の社宅を含む)求められない
事務所・店舗として事業者に貸している求められることがある
家賃と別に駐車場代を受け取っている求められることがある

求められるのは、あなたの側に課税される収入があり、かつ借主が本則課税で申告している課税事業者である場合に限られます。

登録すると、納税義務がついてきます

インボイス発行事業者になると、基準期間の課税売上高が1,000万円以下であっても納税義務は免除されません。(参照*6)

登録しなければ、課税売上高が1,000万円以下であるかぎり申告も納税も不要です。事業用で貸している部屋がないなら、登録によって増えるのは手間と納税額だけになります。

2026年10月に変わったこと

インボイス制度には、開始からの負担をやわらげる経過措置が置かれてきました。令和8年度税制改正で、その内容が見直されています。(参照*8)

誰に関係するか何が変わったか
登録して課税事業者になった人納税額を売上税額の2割にできる2割特例が終了。個人事業者に限り、令和9年分・令和10年分は3割にできる特例が新設された(法人は対象外)
登録していない相手に支払いをしている人控除できる割合が80%から70%に下がり、以降は50%、30%と段階的に縮小して令和13年10月以降はゼロになる

登録していないオーナーにとって、直接の影響があるのは2行目です。事務所として貸している借主が本則課税で申告している場合、その借主が控除できる金額がこれまでより減ります。

7. 受け取る側ではなく、払う側の消費税

ここまでは、受け取る家賃の話でした。もう一方の、払う側を見ておきます。

賃貸経営では、消費税を払う場面が毎月あります。賃貸管理代行手数料、退去後の原状回復工事、エアコンや給湯器の交換、リフォーム。いずれも課税取引です。

通常の商売であれば、売上で預かった消費税から、仕入れで払った消費税を差し引いて納めます。ところが家賃は非課税なので、預かっている消費税がありません。差し引く相手がいない以上、払った消費税は戻ってきません。

家賃85,000円の部屋で見てみます

支払い本体価格消費税
賃貸管理代行手数料(家賃の5%、年12か月分)51,000円5,100円
退去後の原状回復工事(1回)150,000円15,000円

この消費税20,100円は、そのままあなたの負担になります。課税事業者であれば仕入税額控除で取り戻せる部分ですが、家賃が非課税である以上、その仕組みは働きません。

金額としては大きくありません。ただ、戸数が増えれば比例し、設備交換や大規模なリフォームが重なる年には効いてきます。

確定申告では、税込の金額で経費にできます

取り戻せない一方で、支払った金額は税込のまま必要経費として計上できます。消費税の納税義務が免除されている免税事業者は、税抜きで記帳していたとしても、所得税の計算は税込経理方式によることとされているためです。(参照*9)

管理費、修繕積立金、賃貸管理代行手数料、修繕費。いずれも消費税込みの金額が、そのまま必要経費になります。

だから、収支は税込で組む

ここが実務上の要点です。

物件を検討する段階で示される収支シミュレーションが税抜きで作られていると、実際の手残りはそれより少なくなります。管理手数料も、将来の設備交換費用も、あなたが実際に払うのは税込の金額だからです。

購入時も同じです。仲介手数料や司法書士報酬には消費税が乗ります。自己資金の目安として60万円から100万円程度を見込むときも、消費税込みで考えておいてください。

家賃は非課税。支出は税込。この非対称を前提に数字を置いておけば、運用が始まってから想定とずれることはありません。

8. 買うとき・売るときの消費税

保有中とは別に、売買のタイミングでも消費税は登場します。

土地にはかからず、建物にはかかる

売買代金のうち、土地の譲渡は非課税です。一方、建物の譲渡は課税取引にあたります。売買契約書で土地と建物の価格が分けて書かれているのは、この違いがあるためです。

ただし、消費税の課税の対象は、事業者が事業として対価を得て行う取引です。(参照*7)売主が個人で、基準期間の課税売上高が1,000万円以下の免税事業者であれば、納税義務がないため、建物価格に消費税は上乗せされません。(参照*6)

売主建物価格の消費税
不動産会社などの課税事業者上乗せされる
免税事業者である個人上乗せされない

同じ価格の物件でも、誰から買うかで支払総額の内訳が変わります。

買ったときに払った消費税は、戻ってきません

建物価格に消費税が含まれていても、それを取り戻すことはできません。第7セクションと同じ理由です。家賃が非課税である以上、建物の取得にかかった消費税も控除の対象になりません。減価償却の計算に使う取得価額も、消費税込みの金額になります。

「不動産投資をすれば消費税が還付される」という説明を見かけることがあります。かつては課税売上を意図的につくって還付を受ける手法がありましたが、令和2年度税制改正により、居住用賃貸建物のうち税抜1,000万円以上の高額特定資産などに該当するものについて、その課税仕入れ等の税額は仕入税額控除の対象としないこととされました。令和2年10月1日以後に行われる課税仕入れから適用されています。(参照*10)

居住用のワンルームやアパートについて、現在この方法は成り立ちません。

よくある質問

家賃収入が年1,000万円を超えたら、消費税の申告が必要になりますか。
居住用として貸しているかぎり、必要ありません。納税義務の判定に使うのは課税売上高であり、非課税である居住用の家賃はこの金額に含まれないためです。家賃収入が年1,000万円を超えていても、判定上の課税売上高はゼロのままです。(参照*1)(参照*6)ただし、事務所として貸している部屋や、家賃と別に受け取っている駐車場代がある場合は、その分が課税売上高に入ります。
入居者が在宅勤務で、部屋を仕事場としても使っているようです。消費税はかかりますか。
かかりません。契約が住宅用のままであれば、入居者が室内で仕事をしていても、非課税の家賃であることは変わりません。扱いが変わるのは、契約そのものを事務所用に変更したときです。この場合、変更後の家賃は課税対象になります。入居者の使い方ではなく、契約の内容で判断する、と覚えておいてください。(参照*1)
借りている側です。支払っている家賃は課税仕入れになりますか。
住まいとして借りている家賃は非課税なので、課税仕入れにはなりません。企業が社宅として借り上げている場合も、住まいとして使われていれば同じです。事務所や店舗として借りている家賃は課税取引なので、課税仕入れになります。(参照*1)(参照*3)
事務所として貸している借主から、インボイスの登録を求められました。応じる必要はありますか。
登録するかどうかは、あなたの判断です。財務省と公正取引委員会などが共同で示した考え方によれば、制度を踏まえて取引条件を見直すこと自体はただちに問題とはなりません。ただし、再交渉が形式的なものにすぎず、買い手の都合のみで著しく低い価格を設定した場合には、優越的地位の濫用として独占禁止法上問題となるとされています。(参照*11)一方的な通告に応じる義務はありません。
登録して課税事業者になった場合、納税額はどう計算しますか。
本則課税か簡易課税のいずれかで計算します。簡易課税は、基準期間の課税売上高が5,000万円以下であれば選べる方法で、不動産業は第6種事業、みなし仕入率は40%です。売上税額の6割を納める計算になります。このほか、インボイス登録によって課税事業者になった個人事業者に限り、令和9年分・令和10年分の申告で納付税額を売上税額の3割にできる特例があります。適用には、基準期間の課税売上高が1,000万円以下であることなどの要件があり、法人は対象外です。(参照*8)

出典一覧

執筆者

日本財託Times編集部

松坂 智大

  • 宅地建物取引士
  • FP2級
  • AFP
  • 相続診断士

東京中古ワンルームマンションを中心とした不動産投資、資産形成、賃貸管理に関する情報を発信しています。
日本財託グループ内に蓄積された不動産投資・賃貸管理に関する知見や、セミナー参加者の関心事項、公開情報などをもとに、読者が理解しやすい記事を制作しています。

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