玄関口には背丈ほどのゴミの山!入居者の生活支援でゴミ問題を解決する

2021/10/28

「庭先まであふれるゴミ、そして足の踏み場もない室内」

いわゆるゴミ屋敷というと、戸建ての印象が強いかもしれません。

実はワンルームでも定期的な掃除やごみ捨てを怠った結果、
寝場所を作るのにも苦労するような状況になってしまうケースが
極まれにあります。

怠惰な生活がもとでゴミをため込んでしまうというよりも、
持病やメンタルダウンなどの事情があることが珍しくありません。

今回のコラムでは、持病が原因で「ゴミ屋敷」になってしまった入居者と
近隣住民、オーナー様との間に立って問題の解決に導いた事例をご紹介します。

「バルコニーにゴキブリが出て窓が開けられない。どうにかしてほしい。」

日差しが強くなり始めた今年の5月末。

当社が管理する部屋の隣に住んでいるという住人から電話がありました。

聞けばベランダにゴミが放置してあったり、
玄関通路にもゴミを放置していたりしているとのことでした。

この物件の入居者Aさんは当社が管理を担当する前から住んでおり、
私自身、直接お会いしたことはありませんでした。

一報を受けてすぐAさんに電話で連絡をしましたが、
通話音が鳴るばかりで応答する気配がありません。

そんな状態が丸一日続きました。

通報があった隣人に聞くと、
Aさんはどうやら家には帰ってきているようで、
扉の開閉音から夜の8時から10時の間に帰宅するとのことでした。

このまま連絡が取れない状態が続くと、
強制退去も視野に入れて、法律の専門家に相談しながら物事を進めていく必要があります。

対応を間違えると、オーナー様にもご迷惑をおかけしてしまうかもしれません。

しかし、その後もほぼ毎日、電話やショートメールで連絡を取ろうと試みましたが、
一向につながる気配がありません。さらに帰宅時間とみられる夜8時から10時までの間、現地に赴きましたが、結局Aさんは現れませんでした。

そこで、内容証明郵便を送付し、10日以内に連絡がない場合は明け渡し訴訟を提起し、
退去いただくことになる旨をショートメールで報告。

Aさんもさすがにまずいと思ったのか、ちょうど連絡期限となる10日後、
ショートメールに返信がありました。

メールには心身が不調で連絡ができなかった旨が書かれています。
またゴミの処理など、今後のことについて書面で報告くださるとのことでした。

何とか連絡が取れたことにほっとした一方、
心身が不調だということで、解決には根気が要りそうです。

そんな想像の通り、その後書面が送られてくることもなく、
またAさんとも連絡が取れなくなってしまいました。

その間も隣の住人と進捗報告を含めて、やり取りを続けていましたが、
物事が進まないことに苛立ちを隠せない様子です。

「今回の件で損害賠償請求を行うことができますか?」
そう話されることもありました。

こうした関係者の間に入り、利害調整をするのも賃貸管理会社の役目です。
まずはもう一度、Aさんとコンタクトを取る必要があります。

そのため再度、Aさんの自宅を訪問することに。
しかしこの段階でも、なかなか会うことができません。
4回ほど通い、ようやく帰宅するところで声を掛けることができました。

Aさんは還暦前後の年配の方で、
話を聞くと2018年から職場環境が原因でうつ病を発症、
不整脈の持病もあり、今は日雇い派遣のような形で仕事をしているとのことでした。

また、独身で唯一の肉親である父とも疎遠となり、連絡が付かない状況だということです。

そして部屋の様子を見せていただきましたが、まず目に飛び込んできたのは
玄関口から背丈ほどにまで積み上がったゴミの山です。

専門会社に依頼して、この量のゴミを処理しようとすると、
数十万円の費用はかかりそうです。

ただAさんには金銭的な余裕はなく、自力での解決は難しい状況です。

どうにかして解決する方法はないものか...。

頭を悩ませながらいろいろと調べてみると、
マンションのある横浜市がゴミ屋敷のゴミの対応をするとの記載を発見しました。

そこで早速、横浜市の担当課に連絡。
賃貸の物件で対応するのは例外的な対応になるという市の担当者と交渉し、
まずは入居者様の自宅に訪問し、現状を見ながら直接相談をすることになりました。

相変わらず連絡が取りづらいAさんと辛抱強くやり取りを行い、
何とかアポイントを取り付け、市の担当者とともに入居者様の部屋を訪問しました。

担当者の話では、市でお部屋の片づけを支援するのは、
入居者が生活に困窮している場合に限るようでした。
ただ、Aさんもようやく今の職場で仕事ぶりが認められて、
週5日フルで働ける話が出てきたところでした。

生活を再建していただくためにも、ここで仕事を辞めてしまうのは得策ではありません。

市の担当者にどうにかならないか相談し、なんとか生活保護を受給することなく、
ゴミの撤去に加えて、持病の治療の支援を取り付けることができました。

その後、市から正式にゴミ処理を支援することが決定。
隣の住民からのお困りのご相談を受けてから約半年後の
今月の上旬、ついにゴミの撤去が完了しました。

Aさんは引き続き同じ場所に住みながら、
市からの支援を受けながら心身ともに生活を立て直していくとのことでした。

また、Aさんには退去時のリフォーム工事に相応の費用負担が発生することから、
いまからしっかりとお金の準備をしておくようお願いをしています

今回のケースでは、半年間の長期にわたって辛抱強く交渉を重ね、
また入居者様とオーナー様にとってベストな解決策を模索した結果、
生活の立て直しにまでこぎつけることができました。

2040年には国内の約半数の人が生涯独身となる可能性が示唆されています。
加えて高齢化が進展すると、今回の入居者様のように、
健康上の問題などで入居者様の生活が立ち行かなくなる事態が増えることが予想されます。

こうした時代だからこそ、粘り強く、
入居者様お一人お一人の状況にしっかりと向き合い、
オーナー様の大切な資産を守っていきたいと思います。

日本財託管理サービス 管理部管理課
菊田 修史(きくたしゅうじ)

◆ スタッフプロフィール ◆
茨城県土浦市出身の36歳。
管理部管理課で、室内設備不良の修理受付をはじめ、漏水や騒音の様な住戸間のトラブルを対応。快適な住環境の維持のため、入居者のお困り事の解決を行っています。

最近は庭いじりがマイブームです。今夏は庭でスイカを実らせましたが、味はいまいち、
来年再チャレンジしたいと思います。

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