窓を変えるだけで、暮らしも資産も変わる⁉補助金を活用した内窓リノベのすすめ
2026/01/29
42棟527戸。
これは日本財託が2022年から2026年1月現在までの約4年間に、
国や東京都などの補助金・助成金制度を活用しながら、
賃貸住宅の内窓設置を中心とした「窓の断熱リフォーム」を行ってきた累計実績です。
内窓とは、既存の窓の内側にもう一枚窓を設置する工法で、
窓と窓の間に空気層をつくることで、熱や音の出入りを物理的に抑える点が特長です。
窓やドアの開口部は熱の出入りが大きい箇所で、
特にアルミサッシで窓際の冷えを感じやすい傾向があります。
また、室外の騒音や隣室の生活音が気になるときも、
窓の遮音性能がボトルネックになっていることが少なくありません。
そこで、内窓を追加することで、窓際の体感温度の改善、結露の発生抑制、
さらには、外部・隣室からの音の侵入低減といった効果が見込めます。
こうした効果に国や自治体も注目し、
省エネ対策の一環として窓の断熱改修を後押ししてきました。
特に、自宅よりも賃貸住宅のほうが、補助金が手厚くなっており、
オーナーにとって活用価値の高い施策となっています。
そこで今回のコラムでは、2026年の補助金・助成金制度の変更点を整理しながら、
内窓リノベーションの費用対効果と入居者への訴求力をお伝えします。
まず、当社では主に二つの補助金制度を活用し、
内窓設置工事を行ってきました。
ひとつが、東京都の助成金制度である「賃貸住宅の断熱・再エネ集中促進事業」、
もう一つが、国の補助金制度である「先進的窓リノベ事業」です。
このうち、東京都の助成金については、
現行の情報では2030年まで継続的に実施される方針が示されています。
年度ごとに募集要項の更新・条件変更があり得るため、
都度、最新要件を確認する必要がありますが、
制度の考え方自体が大きく変わる可能性は低いと見られます。
一方で、制度変更が注目されているのが国の補助金である「先進的窓リノベ事業」です。
この制度は、2025年11月28日に閣議決定された令和7年度補正予算案に基づき、
2026年実施分の概要が示されました。
その中で、1戸あたり最大200万円だった補助上限額が、
2026年は最大100万円へ引き下げられる予定となっています。
この情報だけを見ると「半減なら不利なのでは?」と感じる方もいるかもしれません。
ただ、上限額の数字だけを見て判断すると、
かえって誤解を招きやすい点には注意が必要です。
先進的窓リノベ事業は、工事費用の一定割合を補助する制度ではありません。
窓の性能区分やサイズ、工事内容ごとに定められた
定額の補助単価を積み上げて補助額が決まる仕組みです。
そのため、補助上限額が引き下げられたからといって、
一般的な内窓設置工事で受け取れる補助額が一律に半分になるわけではありません。
特に、当社管理の一棟物件で行う内窓設置は、
1戸あたり1〜2か所を対象とするケースが中心です。
実際に、2025年9月に内窓設置工事を行ったAさんの事例を見てみましょう。
Aさんが所有するのは、総戸数30戸、築31年の一棟マンションです。
この物件では、1戸あたりの補助金額は平均7.7万円にとどまり、
戸あたり上限である200万円には達していませんでした。
つまり、仮に2026年に上限が100万円へ引き下げられたとしても、
「上限変更だけ」を理由に補助額が減るケースではなかったということです。
さらに、Aさんの物件では、内窓設置に加えて玄関ドアの交換工事を行いました。
工事の見積りは、1戸あたりの平均額が約55万円で、
オーナー様負担額としては30戸分で約1,650万円の試算です。
ここに、国の「先進的窓リノベ事業」による補助が、
見積額の約14%にあたる231万円の補助金が適用されました。
加えて、東京都の助成金「賃貸住宅の断熱・再エネ集中促進事業」では、
内窓設置とドア交換の両方に適用。
この事業の助成率は助成対象経費の2/3が助成されます。
その結果、見積額の約66%に該当する、
約1080万円以上の補助金が適用されました。
結果として、内窓設置とドア交換にかかった実負担額は、
見積額の約20%にあたる約330万円。
1戸あたり約11万円で改修をすることができました。
こうした内窓の設置は快適な住環境につながり、
入居者の住まいへの不満を溜めにくくする効果があります。
住まいへの不満は、日常生活では我慢されがちですが、
更新時や住み替え検討時の判断材料として一気に顕在化します。
実際に、住宅改良開発公社が実施したZ世代1500人を対象とした調査では、
住まいの不満点として「冬の室内が寒い」が32.9%、
「隣の音が聞こえる」が24.5%と上位2項目に挙がっていました。
在宅時間が増えるほど、室温の不快感や音のストレスは無視しづらくなりますし、
空調稼働が増えれば光熱費も気になる固定費になっていきます。
入居者にとっての"生活コスト"が重くなるほど、
快適性を底上げする改修の価値は相対的に高まりやすいでしょう。
もう一つ見逃せないのが、省エネ性能が「伝えられる情報」になってきた点です。
2024年4月以降、新築物件では販売・賃貸の広告で、
省エネ性能や断熱性能を評価する「省エネ性能ラベル」の表示が義務付けられています。
中古物件では推奨とされていますが、
2024年11月から省エネ性能を設備や建具ごとに評価する
「省エネ部位ラベル」の仕組みも用意されました。
内窓設置工事は、この省エネ部位ラベルの対象となる代表的な改修です。
そのため、募集広告や内見時に「どの部分を、どの程度改善したのか」を
視覚的・定量的に説明できる材料が増えることになります。
省エネ性能は、もはや「好みの設備」の一つではなく、
比較・説明の前提条件として見える化され始めているのです。
とはいえ、補助金・助成金の活用でつまずきやすいのは
「使えるかどうか」より「手戻りなく申請する段取り」です。
そもそも補助金申請は手続きが煩雑で、
「申請代行」があるほど難易度が高く、手間もかかるのが実情。
補助金の存在は知っていても、申請までは対応しない会社もありました。
この点、日本財託では、内窓設置工事の手配に加え、
補助金・助成金の申請実務まで一括でお引き受けします。
さらに東京都や事業会社とも連携し、
スムーズに申請・手続きを進められる体制を整えています。
制度ごとの要件チェック、見積・契約・写真の整理、申請書類の作成・提出、
期限の逆算管理、差し戻しが起きやすいポイントの事前確認までを一括で進行します。
オーナー様側で必要になる確認事項も事前に整理し、
「どのタイミングで何を決めればよいか」が見える形で段取りを組むため、
工期延長や申請漏れのリスクを抑えやすくなります。
窓を変えるだけで、暮らしの快適性が上がり、物件としての強みも増えていきます。
今回ご紹介した事例は1棟アパート・マンションですが、
補助金や助成金を活用した内窓の設置は区分マンションでも、ご自宅でも適用可能です。
各種リノベーションで資産価値向上をお考えのオーナー様は、
お気軽に日本財託へご相談ください。
補助制度の活用可否の判断から、工事・申請の進め方、完了後の訴求方法まで、
物件状況に合わせてご提案いたします。
日本財託管理サービス ソリューション事業部 O・A
◆ スタッフプロフィール ◆
鹿児島県鹿児島市出身の27歳。
ソリューション事業部オーナーサポート課にて一棟オーナー様向けに
大規模修繕や付加価値向上の工事提案を実施しております。
一級建築士、一級施工管理技士の資格取得に向け、日々学習に勤しんでいます。






