アルバムが教えてくれた「今を大切にする」こと
2026/09/03

ホッキョクグマの大きさに驚くN・Mさん
父は転勤の多い仕事をしており、大学生までに6回の引っ越しを経験しました。
幼稚園・小学校・中学校では、いずれも入学した学校とは
別々の学校で卒業を迎えています。
何度も経験してきた転校の中でも、特に強く印象に残っているのが、
中学2年生の時の出来事です。
その年の冬、中学3年生から別の学校に通うことを父から告げられました。
「また、みんなと一緒に卒業できないんだな」
そう思うと、悔しさと悲しさで涙が止まりません。
そこから引っ越しまでの3カ月間、
私は友人たちと少し距離を置くようになりました。
どうせお別れするのだから、これ以上仲良くなれば、
別れの時にもっとつらくなる。
そんな思いから、一歩引いて友人と接していたのです。
そして迎えた引っ越しの前日。 何もなくなった自宅でぼんやりと過ごしていると、
突然インターホンが鳴りました。
外を見てみると、部活動の友達がみんな家の前に来ています。
そのまま手を引かれて友達の家へ向かうと、
そこには私のためのサプライズのお別れパーティーが用意されていました。
明日引っ越すことも忘れ、みんなとゲームをしたり、
お菓子を食べたりして過ごす楽しい時間。
やがて帰る時間になると、友人たちから一つの紙袋を渡されました。
手に取ると、ずっしりとした重さがあります。
中に入っていたのは、何冊にもわたる思い出のアルバム。
ページを開くと、みんなで遊んだ時の写真がびっしりと貼られています。
コストコの大きなスコーンを食べた写真。
自転車で出かけた写真。
学校帰りに公園でふざけていた写真。
どの写真の私も、友人たちと楽しそうに笑っています。
アルバムを抱えて歩く帰り道、私は大きな安心感に包まれていました。
別れてしまっても、友人との思い出はここにある。 思い出が消えることはない。
そう思うと、私はこの3カ月間、
自分がどれほどもったいないことをしていたのかに気づきました。
まだ一緒に過ごせる時間が残っていたにもかかわらず、
別れることばかりを考え、 目の前にいる大切な友達と
自ら距離を取ろうとしていたのです。
大切なのは、いつか訪れる別れに目を向けることではなく、
今ある時間を丁寧に過ごすこと。
アルバムの重みを感じながら、そのことを強く心に刻みました。
中学校を卒業した後も、高校、大学と引っ越しは続き、
環境が変わることは何度もありました。
それでも、以前のように別れを意識して誰かと距離を取ることはなくなりました。
いつか離れてしまったとしても、
一緒に過ごした思い出まで消えるわけではありません。
それならば、別れを恐れるよりも、 今目の前にいる人との時間を大切にしたい。
そんな当たり前で大切なことを、 ずっしりと重たいアルバムが
私に教えてくれたのです。
日本財託 経理部 N・M
◆ スタッフプロフィール ◆
愛知県名古屋市出身。
経理部の財務担当として、経費精算や請求書支払いの業務を担当しています。
最近、コインランドリーの乾燥機を使うことにハマっています。
洗濯物は太陽に当てて乾かす派なのですが、雨の日の対策としてコインランドリーに
通い始めました。大型の乾燥機で思いっきり温風に当てられ、
タオルがふわふわになって嬉しかったです。






