祖父が残してくれた 「感謝の心」
2020/02/27
昨年の10月、大好きだった祖父が亡くなりました。
小さいころからおじいちゃん子だった私は、祖父と別れることが考えられず、葬儀ではひとり泣き続けてしまいました。
ただ、家族や親戚を始め、祖父と縁のあった方々は、笑顔で祖父との思い出を語り合っていたのです。
「お前のまわりにいてくれる友達は一生ものなんだから、どんな時も感謝を忘れずに、大切にしろ」
昔から祖父は、口癖のように私に話してくれていました。
祖父は義理人情に厚く、典型的な『昭和の男』でした。
いつも人生の思い出話を通して、日本人としての大切な考えや心持を教えてくれました。
祖父の元へは長期休みのたびに伺い、通知表を見せては『綾乃、よくやったなあ』と太陽のような笑顔で褒めてくれたのです。
それが嬉しくて、祖父に良いところを見てもらおうと、勉強に励んできました。
そして、晴れて大学も卒業。
新卒で入社したのは、日本財託とは別の不動産管理会社でした。
入居者様の家賃入金を確認し、管理費などの諸経費を差し引いた金額をオーナー様へ送金する部署に配属となりました。
家賃の入金・送金は、間違いがあってはなりません。
ひとつでも処理を間違えれば、入居者様にもオーナー様にもご迷惑をおかけしてしまいます。
そう思うと、送金ボタンを押すことさえも緊張してしまい、プレッシャーと戦う毎日。
また、入居者様からだけではなく、仲介会社様や保証会社様から毎日数十本のお電話も頂戴するなかで、専門用語がわからず、お客様をお待たせしてしまうことも多かったのです。
遠慮しがちだった私は、わからないことを先輩に聞くこともためらってしまい、ある日、ついに悩みが爆発してしまいました。
「仕事を覚えるのが大変なんだ。どうしたらいいんだろう」
泣きながら祖父に電話をすると、『お前が仕事をやれているのもお客様がいてこそだ。一緒に働く仲間にも、毎日挨拶をして感謝しているか?』
ガハハと笑いながら答えてくれました。
思えば、同僚たちからも『元気ないね。大丈夫?』と声をかけられていました。
目の前の悩みごとにひとり気を取られ、本当は助けてもらえる環境にいることを忘れてしまっていたことに気が付いたのです。
まずは、自分が元気を出さねば!
それからは、鏡の前で笑顔をチェックしてから気合を入れて出勤。
勤務中も笑顔でいることを心がけることで、自信が持てるようになり、オフィスを走り回って関係部署の方々に質問ができるようにもなりました。
質問を終えたあとは必ず、「ありがとうございます!」と感謝を述べるようにすると、それからの関係も円滑になり、仕事がどんどん楽しくなっていったのです。
日本財託に入社してからも、祖父が気づかせてくれたこの習慣は続けています。
一緒に働く社員だけではなく、マーケティング部として、セミナー開催時には多くのお客様とご挨拶をかわしますが、来場されたお客様にも安心感をもってもらおうと笑顔で対応することを心がけています。
祖父が残してくれた「感謝をする心」を忘れずに、多くの方へ笑顔を届けていきたいと思います。
日本財託 マーケティング部セールスプロモーション課
井上 綾乃(いのうえあやの)
◆ スタッフプロフィール ◆
北海道帯広市出身。
マーケティング部セールスプロモーション課に所属し、セミナー・イベント等の準備やお客様情報の管理など事務としてメンバーのサポートを行っています。
休日は、友人とおしゃれなカフェを開拓したり、お花屋さん巡りをしています!
今年はフラワーアレンジメント教室に通おうと思っています。