築61年のマンション建替え事例で分かる!不動産投資は「立地が命」のその理由

2017/09/21

今月末から取り壊しが始まる

築61年のマンションがあります。
 
名前は「四谷コーポラス」。
日本で初めて民間分譲されたマンションと
いわれています。
 
JR四ツ谷駅から徒歩5分の利便性の高さで
取り壊しの直前まで現役マンションとして使われていました。
  
マンション投資を検討する上で、
やはり気になるところは、
古くなったマンションの行く末でしょう。
 
マンションが古くなっても、
果たして入居者は入るのか?
 
また、古くなったマンションは最後、
どうなってしまうのか?
 
築61年のマンションが建替えに至った
成功例から見えてくるのは、
「立地が命」という不動産投資の鉄則でした。
 
今回は、四谷コーポラスの事例から、
古くなったマンションの未来の姿を
考えていきたいと思います。
 
 
四谷コーポラスは、1956年に建築された
新宿区本塩町に所在する
鉄筋コンクリート造のマンションです。
 
当時、日本信用販売株式会社(現:三菱UFJニコス株式会社)が
販売した日本初の民間建築による分譲マンションと
いわれています。
 
5階建て全28戸で、そのほとんどが
当時としてはかなり広い約70平米の
メゾネットタイプです。
 
大卒初任給が1万円の時代に、
233万円で売り出されました。
 
管理人による鍵の預かり、各戸へのゴミの収集、
洗濯クリーニングの取り次ぎサービスなど、
時代の最先端を行く高級住宅でした。
 
また、住宅ローンの先駆けとなる
割賦販売が行われたことや、
 
区分所有法が制定される前から、
共用部も含めた分譲と管理組合による
管理がなされるなど、
 
現在の日本の分譲マンションの原型と
されています。
 
 
この度、建替えとなった理由は
二つあります。
 
一つ目は、建物の老朽化です。
 
2013年に行われた耐震診断で、
耐震性に問題があると診断されています。
 
コンクリートが劣化し、耐震補強工事を施しても、
十分な耐震性が出るか分からない状態でした。
 
 
二つ目は、給排水管の老朽化です。
 
このマンションの部屋は、上下2フロアにまたがる
メゾネット形式を採用しています。
 
そのため、主な配管が他の住戸の玄関部分を、
通ってしまっているのです。
 
修繕を行うにも、他の部屋での生活に大きく影響を
与えてしまうので工事ができない状況でした。
 
 
建替えの議論は、2006年頃からすでに
管理組合で行われていました。

そして、2013年の耐震診断結果を受けて、
再生検討委員会を発足し、本格的な検討が開始されます。
 
元日本信販の社員を顧問に入れて、
オーナーへのアンケートや
建て替えパートナーとなる会社の選定などを実施しました。
 
その後、旭化成不動産レジデンスが参画して、
個別面談で要望を調整していきました。
 
今年3月の管理組合総会で、建替え決議が成立。
最終的には全オーナーが建替えに参加し、
今月末の取り壊し着工に至ります。
 
建替えには管理組合総会で、
マンション全オーナーの人数の5分の4以上、
かつ議決権5分の4以上の賛成が必要です。
 
四谷コーポラスの場合、
日常的な管理組合活動も活発だったことが、
建替えにあたっても有効にはたらきました。
 
また、議論やパートナー選定のプロセスを
なるべく透明することで、
合意形成にうまく結びつけました。
 
 
では、60年が経ったこのマンションは、
資産価値の観点からはどうだったのでしょうか。
 
建物は、さすがに老朽化が進んでいます。
 
当時の建築基準と技術で作られた鉄筋コンクリートは、
現在の基準では耐震性が不足しています。
 
とはいえ、60年間にわたって生活が営める状態で、
マンションはしっかりと維持管理されてきました。
 
取り壊し前に公開されたいくつかの室内は、
リノベーションされており、
築年の経過を感じさせません。
 
自宅として利用する住民が多数でしたが、
4分の1の部屋は賃貸として利用され、
入居者が付いていました。
 
70平米の部屋で、
月額家賃はおよそ15万円です。
 
さらに価格の面では、
およそ築50年を迎えた2005年に、
70平米の部屋が2460万円で売買された記録があります。
 
 
もちろん大卒初任給1万円の時代から
長年のインフレが進んでいますので、
一概に現在の価格とは比較できません。
 
とはいえ、分譲価格233万円で購入後、
所有し続けていたとしたら、
60年間で10倍の価格になったことになります。
 
築30年、10万円台で叩き売りされている
越後湯沢のリゾートマンションとは対照的です。
 
≪過去コラム:1室1万円のたたき売り!?
リゾートマンションから分かる『負動産』の見抜き方≫
http://www.nihonzaitaku.co.jp/mailmag/category03/post-378.html
 
 
四谷コーポラスは、
2019年に地上6階地下1階建て、
総戸数51戸のマンションに生まれ変わります。
 
その内、27戸は1LDK~2LDKの間取りで、
新たに分譲されます。
 
一方で、9割のオーナーが再取得を予定しています。
 
建て替えにあたってのオーナーの
自己負担額は1000万円以上とみられています。
 
四谷エリアで新築分譲されているマンションで、
同じくらいの広さの部屋は、
7000万円~8000万円です。
 
それに比べれば、はるかに少ない負担で、
都心の一等地で最先端のマンションを
新たに取得できるのです。
 
建替え後、仮にすぐ売却したとしても、
大きな利益が出ますし、
貸し出すとしても、四ツ谷駅徒歩5分の利便性で、
高い賃貸需要が見込めます。
 
 
ただ、どのようなマンションでも、
このようなバラ色の未来が必ずあると考えるのは早計です。
 
この事例のようなお話が生まれるのは、
東京の都心という立地が抜群だからです。
 
 
東京であれば、今回の四谷コーポラスだけではなく、
他の建て替えの事例もあります。
 
以前のコラムでもご紹介した、
東急目黒線「武蔵小山」駅から徒歩1分のマンションは
築30年にも関わらず、建て替えが行われる予定です。
 
≪過去コラム:築30年のマンションが生まれ変わる!
            マンションの建て替え最新事例≫
http://www.nihonzaitaku.co.jp/mailmag/category02/post-366.html
 
東京23区の駅から近いマンションであれば、
資産価値を長期に渡って維持しやすいだけでなく、
築年数が経過した時にも、建て替えに進展しやすいのです。
 
土地の利用価値が高く、
賃貸需要が旺盛な東京だからこそ、
建て替えや再開発が実現します。
 
逆に、土地の利用価値が乏しければ、
今回のような建て替えは簡単ではありません。
 
不動産投資は立地で選ぶのが鉄則です。
 
 
日本財託 マーケティング部 横尾 幸則(よこおゆきのり)
 
◆ スタッフプロフィール ◆
  
埼玉県大宮市出身の29歳。
 
マーケティング部で、セミナーやHPの運営、
メールマガジンの執筆や広報活動を通じて
東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様に伝える。
 
イベントは参加するより企画する派。
早くも年末に向けた仕込みを始めている。

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