築古物件に個性を出して収益力を底上げ!リノベーション戦略の立て方

2018/04/05

物件の築年数が経過すると、

家賃はゆるやかに下がっていく傾向にあります。

立地が良ければ下がり幅は抑えられるとはいえ、
次々に建てられる新築物件と同じ家賃水準ではいられません。

この収益力を向上させる手法のひとつが、
リノベーションです。

とはいえ、お金をかけて、ただキレイにすれば
良いというものではありません。

同じエリア、同じ築年数の類似物件の相場家賃より、
高い家賃で住んでいただける入居者を付けるための
『戦略』が必要です。

今回は、当社が取り扱った事例をもとに、
リノベーション戦略の立て方をご紹介します。


リノベーションを実施したマンションは
板橋区の中板橋駅徒歩9分の物件です。

築28年のマンションの4階部分、
30平米1DKの1室が空室となりました。

このお部屋は、8年にわたり住んでいた
入居者がいらっしゃいました。

しかし、この入居者が退去して以来、
次の入居募集に苦戦し、
空室が埋まるまで2~3カ月を要していました。

また、お住まい頂いたとしても、
短期での解約も相次いでいました。

このまま原状回復工事をしても、
30万円近く費用がかかります。

そこで、空室期間を短くし、
より長く住んでもらうために、
フルリノベーションを検討することにしました。


リノベーションを行う際のポイントは3つです。

入居してもらう入居者層の決定、
目標とする新たな家賃の設定
そして、間取り変更の検討です。


まずは、物件エリアの入居者層の分析です。

国勢調査データなどから、町単位で
世代別の世帯数や人口動態などを調べます。

この物件のエリアでは20~40代が増加傾向にあり、
賃貸需要が十分見込めます。

続いて、部屋の広さの面からも物件の競争力を分析します。

ここでは賃貸物件ポータルサイトの
検索件数と物件掲載数のデータを活用します。

これを平米別に区切り、
エリア内の需要と供給の傾向をおおまかに見ていきます。

検索数のほうが大きければ、需要>供給、
掲載数のほうが大きければ、需要<供給
と考えられます。

この物件の該当する30平米から35平米未満では
検索件数のほうが多く、需要が上回っています。

つまり、家賃を相場価格帯よりも上げやすい
市場環境と推定することができます。


次に、新家賃の設定金額を検討します。

リノベーションをしない場合の、
想定家賃は7万2000円でした。

ポータルサイトのデータによれば、
7万円台は、特に物件掲載数が検索件数の比率より多く、
競争が激しい状態です。

一方で、9万円前後では需要が上回ってきます。

築年がより浅い競合物件の家賃価格帯も考慮し、
今回は9万円前後をターゲットにするのが
ベストという結論に至りました。


家賃設定の目標ができた後は、
間取りを考えていきます。

板橋区で9万円の家賃を設定するのであれば
1人入居だけでなく、2人入居も想定できる
1DKが適しています。

20代でまだ年収が少ない人でも、
二人で住めば9万円を支払う負担感も減りますよね。


このような分析の結果、
リノベーションの戦略がまとまりました。

家賃目標額は9万円、
20代から30代前半の2人入居が可能な
1DKのお部屋に仕上げること。


いよいよリノベーション自体のプランを検討します。

まずは、家賃を高くできる改修から優先して行います。

バス・トイレが一緒の3点ユニットを、
人気の高いバス・トイレ別に変更し、
独立洗面台も新設することにしました。

加えて、マイナスポイントになりうる要素を
費用対効果を見ながら消していきます。

今回は、中途半端な大きさの収納から
間仕切りを外し、大きなクローゼットに変えました。

クローゼット扉に取り付けた姿見は全身が映せるので、
ファッションにこだわりある方にもアピールできます。


その上で、デザインや見せ方で、
お部屋の個性を出していく箇所を検討します。

ここもかけようと思えばいくらでもお金をかけて、
こだわれる部分です。

ただ、あまりに奇抜な内装にすると、
入居者の幅を狭めてしまいます。

今回は20代をターゲットに、
スタイリッシュさをコンセプトとして、
内装をプランニングしました。

水回りをステンレスで統一しつつ、
キッチンには爽やかな青タイルを用いています。

洋室の壁1面は本物のレンガ材を敷き詰めました。

木目の風合いにあたたかみがある無垢材のフローリング
との組み合わせが特徴的な空間を生んでいます。

あえてコンクリート打ちっぱなしで
ハードな印象を残した天井にはライティングレールを設置しました。

スポットライトを活かして、スタジオのようにも、
ギャラリーのようにも演出することができます。

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内装工事の完了後、年末年始を挟みましたが、
1カ月あまりで次の入居者から申込みが入りました。

狙い通り、20代の2人入居で、
家賃も8万9000円とほぼ設定した額に落ち着きました。

これらのリノベーションにかかった期間は、
約2カ月、工事費の総額は260万円です。

家賃収入は相場家賃に比べて、
月額1万7000円、
年間では20万4000円のアップです。

収入増加額を工事費で割り戻して、
利回り換算すると7.8%になります。

低金利の今、260万円を金融商品で運用して、
毎月、毎年、20万円の安定収益を
生み出すことはなかなか難しいのではないでしょうか。

管理費、修繕積立金、管理代行手数料を差し引いた
手取り家賃は月7万9000円ですから、
投資額は2年9カ月で回収できる計算になります。


入居者の立場で見れば、
同じマンションの同じようなお部屋なら、
1000円でも家賃が低ければそちらを選ぶのは当然です。

だからこそ、差別化できる個性のあるお部屋づくりが
家賃価格帯を高く保ち、収益力を高める選択肢となります。

空室期間を短くできることはもちろん、
より長く住み続けてもらえることも期待できます。

今回の事例よりも費用を抑えた形での
リノベーションも可能です。

築年数が経った物件をご所有の方は、収益力の底上げに、
一度検討してみてはいかがでしょうか。


日本財託 資産コンサルティング部アセットプランニング課
小澤 俊尚(おざわとしたか)


◆ スタッフプロフィール ◆

東京都八王子市出身の41歳。

3月まで賃貸営業部の賃貸コンシェルジュとして、
オーナー様に1日でも早く日割り家賃をお届けできるよう、
定期的な仲介会社への訪問を通して物件の魅力を紹介してきた。

4月よりアセットプランニング課に異動し、
家族信託のご提案を中心に、オーナー様やご家族の財産承継に関わる
コンサルティングを行う。

趣味はゴルフで、時間が出来れば、
すぐに打ちっぱなしへ行くほどのゴルフ大好き人間です。

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