共に歩いた17年間
2019/11/21
今年の8月まで、毎日の日課としていたことがありました。
それは愛犬『鈴(リン)』の散歩です。
パピヨンの愛犬を連れて1日一度は必ず、近所を連れて歩いていました。
子どもの頃から動物好きではありましたが、自宅では一度も飼うことができませんでした。
それは、両親がペットとの別れの時を考えてしまってのことです。
友人たちがペットを飼っていることを羨望の眼差しで見ていたことを思い出します。
そんな私もついに犬と一緒に暮らせる時ができました。
結婚する直前に、妻が犬を飼い始めたのです。
それが、愛犬の鈴です。
結婚を機に、愛犬の鈴との生活もはじまったので、出会いは17年前にさかのぼります。
当時は、生後3か月程度のかわらしい子犬。
散歩に行っても常に走り回るほど元気がいっぱいです。
娘が生まれてからは妻は娘、そして私は鈴の面倒を見てきました。
毎日の散歩はもちろん、休日には郊外のドッグランへ連れて行ったり、
伊豆高原や那須にあるペット同伴可能なペンションに鈴を連れて家族で泊まりに行ったりもしました。
また、安全上問題ないようにしたうえで、鈴を原付バイクに乗せ、少し遠くまで散歩に連れて行ったりもしたのです。
しかし、鈴が3歳になったころ、体内に結石ができてしまいました。
手術をして大事には至らなかったものの、その翌年に再発。
それ以降は、見た目はペットフードとは変わりませんが、栄養分が調整された犬用の『処方食』しか食べられなくなってしまいました。
また、鈴が6歳になるころには、父と同居することになりました。
家の中で放し飼いにしていたのですが、同居が始まってからは、6畳ほどの私の部屋の中だけが、鈴のスペースとなってしまいました。
それから10年以上が経ち、16歳を超えてくると、徐々に視力や聴力が弱まってきました。
今年に入ってからは、てんかんの発作も頻繁に起こり、予断を許さない状況になってきたのです。
幸いなことに、足腰は丈夫でしたので、最後まで散歩に行くことはできました。
別れが近づいていることを感じ、1回1回の散歩が愛おしい時間と感じられました。
そして、今年の8月。
朝目覚めると、鈴は旅立っていました。
前日の夜は、食欲はあったものの、特に呼吸が苦しそうでしたので、ある程度心の準備はしていました。
生まれてきたころから一緒にいた中学生の娘は、鈴の姿を見て涙を流していました。
17年も一緒にいると、家族の一員で"娘"のような存在となっていました。
共働きということもあり、ひとりにしている時間が長かったり、長いこと処方食しか食べさせてあげられなかったことを思い返すと、可愛そうな思いをさせたと感じます。
別れは辛いものですが、それでも、日々の日課だった散歩や旅行を通じて、鈴といる17年間を楽しんできました。
鈴もきっと楽しんでくれていたはずです。
鈴との思い出を大切にしつつ、これからも動物好きな私としては、また新しい家族を迎えてみたいともおもっています。
日本財託 システム部 柳下 宏典(やぎしたひろのり)
◆ スタッフプロフィール ◆
横浜市出身の46歳。
システム部に所属し、オーナー様、入居者様、
管理物件に関する情報を一元管理する
当社独自の賃貸管理システムのメンテナンスや
バージョンアップ作業に携わる。
趣味はエレキギターの演奏で、学生時代はヘビメタバンドで活躍。