年金の所得代替率50%の落とし穴!高所得者ほど老後対策が必要な理由とは
2025/02/13
先月、政府は年収798万円以上(賞与を除く)の会社員らが支払う
厚生年金保険料を2027年9月から増額する方向で調整に入りました。
正式決定となると、負担額は現在の月59,475円から約9,000円増加する見込みです。
負担が大きくなるとはいえ、支払う保険料が多くなれば
将来の年金受給額が上がるというメリットもあります。
ただ、年金受給額が増えるといっても、
そもそも将来自分がどれくらいの年金をもらえるのか、
正確に把握している方は、ほとんどいないのではないでしょうか。
特に、高い給与をもらっている方の場合は注意が必要です。
将来の年金もある程度もらえると安心している方もいるかもしれませんが、
生活水準の維持という観点では、年金だけでは十分ではないのです。
そこで、今回のコラムでは、保険料増額とそれに伴う将来の年金受給額を踏まえ、
生活水準を落とさずに老後を過ごすための方法についてご紹介します。
まずは、保険料の増額と将来の年金の受給額を確認してみましょう。
政府が発表したのは、厚生年金保険料の約9,000円の増額です。
仮に、年収798万円以上(賞与を除く)の会社員の負担額が
現在の月59,475円から約7万円に増加した場合、
これを20年納付すれば、将来受け取る厚生年金は月1万円増加。
計算上では、年金受給期間が18年以上になるとプラスになります。
年金が増えるのであれば納得できるという方もいるかもしれません。
ただ、注意が必要な点は、支払った保険料に上限があるということは、
年金受給額にも上限があるということです。
厚生年金の最高額は月額およそ30万3,000円、
国民年金の満額受給は、40年間保険料を納めると6万8,000円、
あわせてもおよそ37万円が限度額となります。
これは、16歳から70歳まで厚生年金に加入し、
その間の平均年収が1,200万円という条件です。
現実的にはほぼ不可能であることがわかります。
また、現在の公的年金制度において、
政府は所得代替率50%を維持すると公言しています。
所得代替率は、年金を受け取り始める65歳時点の年金受給額が、
現役世代の賞与を含んだ手取り収入額と比較して、どのくらいの割合かを示すものです。
所得代替率が50%であれば、
平均年収が1,200万円だとすると、年金も600万円もらえる計算のはずです。
しかし、この所得代替率50%は、
あくまでも『平均的な給与所得者』を想定しています。
つまり、高額所得者の所得代替率は50%を大きく割り込むことになります。
そのため、現在高い収入を得ている方の場合、
公的年金のほかに自分で老後の生活に備えていなければ、
将来は生活水準を落とさざるを得ない可能性が高くなるのです。
たとえば、現在年収1,000万円の方の手取り月額収入はおよそ60万円です。
これが退職後に25万前後の年金収入しかないとなると、
月額収入は4割ほどになってしまいます。
25万円というと、ほぼ大卒の初任給と同額です。
これでは現役時代の生活水準を維持することは難しいでしょう。
このように高所得者においては、
今の生活水準を維持し、豊かな老後を過ごすには年金に頼るだけでは不十分なのです。
では、老後の備えはどのようにすべきでしょうか。
備える方法としては、預貯金、金融資産で資産を貯めるストック型と
年金や家賃収入のようにお金が定期的に入る仕組みを作るフロー型の2種類があります。
老後の対策としてはストック型ではなく、フロー型で資産を作ることをおすすめします。
なぜなら、ストック型には2つのリスクが考えられるからです。
1つ目は、長生きのリスクです。
今は、女性の2人に1人、男性の4人に1人が90歳まで生きる時代です。
自分が何歳まで生きるのかは、誰にもわかりません。
せっかくお金を貯めていても、
残額が気になり使えないということになりかねません。
2つ目は、インフレです。
インフレになると、現金の実質的な価値が目減りしていきます。
そのため、このインフレの時代においては、
預貯金だけで老後の生活を賄うことはリスクが高くなります。
その点フローの仕組みがあれば、毎月収入が入ってくることになります。
この安心感から、生活のためだけでなく、
趣味や旅行にも気兼ねなくお金を使うことができるのです。
そして、安定的に収入を生み出す仕組み、フローを作る方法としてお勧めしたいのは、
東京の中古のワンルーム投資です。
東京であれば空室が少なく、毎月安定して家賃収入を得ることができます。
年金額が月額25万円と想定したときに、
もし、ワンルームを複数戸持ち、家賃収入を毎月約30万円得られたらどうでしょうか。
現役時代に高い給与を得ていた方でも、
年金と併せて、安定した収入が毎月55万円入ってくれば、
生活水準を大きく変えることなく生活を送ることもできるはずです。
今の生活が豊かであっても、将来のために今から準備をしなければ、
現役世代と同じ生活水準を保つことは困難です。
まずは、目標とする収入額を考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。
日本財託 マーケティング部セールスプロモーション課 F・M
◆ スタッフプロフィール ◆
タイ・バンコク生まれの26歳。
マーケティング部で、セミナーやHPの運営、メールマガジンの執筆や広報活動を通じて
東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様に伝えています。
先日、新居のワンルームにコタツがやってきました。
今月は寒い日が続いているので、温かくして過ごしたいと思います。