手頃な賃料×好アクセスで注目度急上昇!城東3区の魅力と賃貸市況
2025/06/05
不動産投資において、最も大切なことは「立地選び」です。
空室リスクを抑え、安定した家賃収入を得るためには、
賃貸需要が高い「好立地」の物件に投資することが重要です。
そのため、東京で不動産投資を検討する際にも、
都心5区と呼ばれる、千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区
そして、品川区・目黒区・大田区の城南エリア、
世田谷区・中野区・杉並区の城西エリアなどを好まれる方が多くなっています。
では、城東や城北エリアは先ほどあげた場所と比べて賃貸需要が
劣っているのでしょうか。
実際のところ「城東エリア」や「城北エリア」の賃貸実績も
他のエリアと遜色ありません。
特に近年、城東エリアのなかでも台東区・江東区・墨田区への
注目が高まっているのです。
そこで今回のコラムでは、
当社の賃貸実績データをもとに城東3区の賃貸市況をご紹介しながら、
人気が高まっている背景を紐解いていきます。
城東エリアは東京23区の東側に位置し、
江戸時代には下町として江戸の発展を支えました。
現在も下町情緒が色濃く残り、「住みやすい街」として知られています。
今年2月、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」が実施した
「借りて住みたい街急上昇ランキング2025(首都圏版・シングル編)」では、
トップ10のうち半数が城東3区所在の駅で、
森下(江東区)、菊川(墨田区)、両国(墨田区)、住吉(江東区)、清澄白河(江東区)が
ランクインしました。
この調査は、単身者向けの賃貸物件において、
前年よりも問い合わせが増えた駅を順位付けしたランキングであり、
城東3区の賃貸需要が高まっていることが確認できます。
城東エリアというと下町というようなイメージをお持ちの方も多いと思いますが、
近年はトレンドの発信エリアとしての一面も持っています。
例えば、ランクインした駅のひとつ清澄白河はカフェの街としても
若者から人気を集めています。
アメリカ・ポートランド発の有名コーヒーブランド「ブルーボトルコーヒー」が
10年前に日本初の直営店舗を出店。
そのほかエリア全体として、先進的なデザインを持つカフェが広がっており、
伝統的な街並みと最新のトレンドが共存する
「オシャレ」な地域として人気が高まっています。
続いて、墨田区、江東区、台東区の城東3区の
当社の賃貸成約データを確認していきます。
まずは空室状況です。
2025年1月~3月期における、城東3区の平均空室日数は23.1日でした。
これは、東京23区全体での平均空室日数25.3日、都心5区の24.7日よりも短く、
賃貸需要の高さが伺えます。
さらに、賃料も上昇傾向です。
同期間の城東3区の平均成約賃料は84,528円でした。
これは、前年比較で1,964円の上昇幅で2.3%の上昇率、
23区全体での上昇幅1,570円、上昇率2.0%よりも高い結果です。
こうしたデータからも、城東3区において、
賃貸需要が高まっていることを読み取れます。
では、なぜ城東3区の人気が高まっているのでしょうか?
理由は大きく分けて3つあります。
1つ目は、優れたアクセスです。
例えば、墨田区の錦糸町駅の場合、
東京駅へは約8分、新宿駅でも約25分で到着することができます。
台東区の上野駅だと、東京駅まで約7分、池袋駅で約17分。
江東区の住吉駅からでも、東京駅へは約15分、新宿駅まで約22分で移動できます。
このように、城東エリアはビッグターミナルまでの所要時間が短く、
学生から社会人まで、幅広いターゲットの賃貸需要を見込むことができます。
2つ目は、賃料が手頃な点です。
2025年1月~3月期の平均成約賃料を見てみましょう。
2000年以降に竣工した物件の平均成約賃料で比較すると、
都心5区の100,210円に対して、城東3区は92,862円。
賃料は7,000円以上低く抑えられています。
なお、物件自体の価格帯も都心5区と比べて、手頃になっているので、
収益性は見劣りしません。
このように都心へのアクセスがしやすい一方で、
手頃な賃料で若者からの人気を集めています。
3つ目は、再開発が進み、街の魅力が向上していることです。
例えば、墨田区の押上駅周辺では、
東京スカイツリーの開発にあわせて再開発が行われてきました。
スカイツリーと同時期に開業した「東京ソラマチ」は、
ショッピング、飲食、エンターテインメントが揃っており、
スカイツリーと合わせて一日中遊び倒せる商業施設として機能しています。
こうした近代的なランドマークが開発される一方、
地域には昔ながらの商店街や、隅田川沿いの風情ある景観が残されており、
下町らしい雰囲気も残っています。
さらに押上駅周辺では、東武鉄道が主導する再開発計画が進行中です。
とうきょうスカイツリー駅付近の高架下開発や東京ソラマチの増床などが計画されており、
2027~30年にかけて着工、順次開業が予定されています。
こうした再開発の進行に伴い、今後さらに街の魅力が向上するでしょう。
その他、台東区の上野駅周辺エリアでも、大規模な再開発が計画されています。
今年4月、東京メトロが中期経営計画で
「(仮称)東上野四丁目A-1地区第一種市街地再開発事業」を推進する方針を発表。
開発区域は約1ヘクタールにも及ぶ大規模再開発であり、
上野駅前の新たな顔となる複合拠点を2030年代半ばに完成させる見通しです。
今後、再開発が進めば、上野エリアの魅力はさらに向上するでしょう。
また、江東区で行われている、東京メトロ有楽町線の延伸整備計画にも注目です。
この工事により、新たに接続されるのは「住吉」駅と「豊洲」駅です。
当該路線の整備により、南北移動の時間が大幅に短縮。
例えば、住吉駅から豊洲駅へ移動する場合、現状では約20分・乗り換え2回を要しますが、
整備後には約9分・乗り換え無しとなります。
豊洲・住吉間には、枝川駅と千石駅の2つの中間地点に新駅が設置される予定であり、
利便性の向上と共に、周辺の賃貸ニーズはますます高まっていくでしょう。
今回は、墨田区、江東区、台東区の城東3区エリアの賃貸市況と
人気が高まっている背景についてお伝えしました。
東京23区のなかでも都心5区や城西エリアを好まれる方が多いですが、
ご紹介した城東エリア、また紹介しきれなかった城北エリアも賃貸需要は旺盛です。
東京は再開発も活発ですから、先入観にとらわれてエリアのイメージを固めてしまうと、
せっかくの投資機会を逃しかねません。
より幅広い視点で投資対象を選定できるよう、
今後も賃貸実績データや再開発情報をもとに、最新のエリア情報をお届けしていきますので、
ぜひご期待いただければ幸いです。
日本財託 マーケティング部セールスプロモーション課 K・R
◆ スタッフプロフィール ◆
大阪府熊取町出身の24歳。
セミナーの運営やメールマガジンの執筆、広報活動を通じて、
東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様にお伝えしています。
ゴールデンウィーク中に行った岐阜旅行で、初めて川釣りをしました。
釣れたニジマスを塩焼きにして食べたら、
想像以上に美味しくて、感動しました。