中国籍以外の賃貸契約が約2倍に!入居者の多国籍化を支える仲介会社との連携

2026/10/22

2026年7月のコラムでは、日中関係の冷え込みが東京の賃貸市場に与える
影響についてご紹介しました。

当時は、中国籍の新規入国者数は大幅に減少しているものの、
当社管理物件に入居する中国籍の方の人数には大きな変化がなく
直ちに空室が増える状況ではないことをお伝えしました。

中国籍入居者は本当に減っているのか?データで読み解く東京の賃貸需要

それから約3か月。
出入国管理統計によると、留学目的で日本に新規入国した中国籍の方は、
2026年4月には前年同月を8.8%上回りましたが、5月以降は前年割れが続き、
7月は4,179人と前年同月比7.5%減少しました。

当社の賃貸実績データでも、その影響が見え始めています。

昨年7~9月に当社管理物件で新たに契約した外国籍の方は441件で、
そのうち中国籍の方による契約は381件で全体の約86%を占めていました。

一方、2026年の同時期は外国籍全体で444件、中国籍は319件となり、
中国籍の割合は約72%まで低下しています。

ただ、こうした変化がみられる一方、当社の外国籍の方による新規契約数は
前年同期と同水準を維持しています。

それは、当社ではこうした変化を見込んで、
中国籍以外の入居希望者への物件紹介にも力を入れており、
中国籍以外の方による契約は前年同期の60件から125件へと
約2.1倍に増加したからです。

そこで今回のコラムでは、当社の賃貸契約データから外国籍入居者の変化を読み解き、
入居者の多国籍化に向けた仲介会社との連携強化についてご紹介します。

外国籍の方の賃貸需要は、特にバブル期に分譲された3点式ユニットバスの
ワンルームマンションの空室を早期に解消するうえで、重要な要素になります。

実際、2026年7~9月の当社の新規契約のうち、
バブル期物件は331件あり、その約49%を外国籍の方が占めています。

このことからも、築年数が経過した物件に対して、
外国籍の方から一定の入居需要があることが分かります。

来日する方のなかには、渡航前の限られた期間内で住まいを探す方もいます。
そのため、築年数や設備よりも、予算内の賃料や通勤・通学に便利な立地を優先し、
条件が合えば入居を決めていただける場合もあるのです。

では、中国籍の方による新規契約数が減少するなか、
どのように幅広い外国籍の入居希望者へ物件情報を届けていけばよいのでしょうか。

当社が現在、特に力を入れているのが、
特定の国籍の方への物件紹介を得意とする仲介会社との関係構築です。

外国籍の方の住まい探しでは、母国語で相談でき、
母国の生活習慣にも理解のある仲介会社を頼りにするケースがあります。

幅広い国籍の入居希望者に物件情報を届けるには、
こうした仲介会社との連携が欠かせません。

例えば、近年日本での在留者数が増加しているのが、
就労を目的に来日したミャンマー国籍の方です。

介護や外食業などの分野で働く「特定技能1号」の在留資格を持つ
ミャンマー国籍の方は、2026年6月末時点で52,993人となり、
2025年12月末から8,678人増加しました。これはベトナムや中国を上回る増加数です。

こうした状況を踏まえ、当社では、ミャンマー国籍の入居希望者に強い仲介会社と、
担当者同士でLINEグループを作成し、募集期間が長期化している物件を
定期的に紹介しています。

仲介会社との関係は、入居後の管理業務にも役立っています。

例えば、入居者様との間で言葉の問題が生じた際には、
仲介会社のスタッフに通訳として協力していただける場合があります。

日頃から良好な関係を築いていることで、入居者様との
円滑な意思疎通につながっています。

また、当社ではミャンマー国籍の方だけでなく、
欧米や韓国籍の入居希望者に強い仲介会社との連携も進めてきました。

欧米出身の入居希望者に強い仲介会社とは、食事会を開催するなど、
担当者同士の交流を深めています。

さらに、新卒社員も参加するLINEグループを作り、
経験の浅い担当者でも気軽に物件紹介や相談ができる環境を整えました。

韓国籍の入居希望者への取り組みでは、既存の取引先との関係を深めるとともに、
新たな仲介会社2社の開拓も行いました。
実際、新たに訪問した会社からも成約が生まれています。

もっとも、外国籍の入居希望者といっても、求める物件の条件は一様ではありません。

当社の契約事例では、ミャンマー国籍の方には賃料7万円未満のお部屋が
好まれる一方で、中国籍や韓国籍、欧米出身の方では、
バス・トイレ別で賃料が比較的高い物件でも成約しています。

こうした希望条件の違いには、国籍だけでなく、
来日目的や収入状況が関係していると考えられます。

そのため当社では、募集物件の賃料や設備などの条件と、
各仲介会社が得意とする入居希望者のニーズを照らし合わせ、
それぞれの物件に適した仲介会社へ紹介するようにしています。

これまでご紹介した取り組みを進めるなかで、
中国籍以外の方の契約数にも変化が表れています。

冒頭でご紹介したとおり、2025年7~9月に60件だった中国籍以外の方の新規契約は、
2026年の同時期には125件と、約2.1倍に増加。

外国籍の方による新規契約全体に占める中国籍以外の割合も、
前年同期の13.6%から28.2%へと、14.6ポイント上昇しました。

国籍・出身地域別に見ると、ミャンマーは前年の1件から14件へ、
韓国は13件から27件へ、欧米は14件から29件へとそれぞれ増加しています。

当社では今後も、さまざまな国籍・地域の入居希望者と接点を持つ
仲介会社との連携を深め、一つひとつの物件に合った入居希望者への紹介機会を
広げることで、オーナー様の安定した賃貸経営を支えてまいります。

日本財託管理サービス 賃貸営業部 S・H

◆ スタッフプロフィール ◆
東京都 品川区出身。
賃貸営業部に所属し、空室物件の早期客付けのために、
賃貸仲介会社とのネットワーク構築及び定期的な訪問営業を行っています。
最近は体重が気になりジム通いをはじめました!


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