好奇心と努力の継続がもたらした感動の瞬間
2025/07/10
船長帽子を被るJ・Tさん(左)とスプレーアートで記念写真を撮るJ・Tさん(右)
学生時代、USJでパーク清掃のスタッフをしていました。
USJの清掃スタッフの業務は、ただ掃除をするだけではありません。
地面に霧吹きスプレーを使って絵を描くパフォーマンスでも有名です。
昔から絵を描くことに強い苦手意識があり応募を迷っていましたが、
パフォーマンスの実施は必須ではないと分かり、軽い気持ちで応募を決めました。
その時はまさか自分が人前でアートパフォーマンスをするとは、
想像もしていなかったのです。
転機は、研修で一緒になった同期との会話です。
「J君は、地面に絵を描くところの部署だよね。
スタッフに描いてもらうのが、ずっと憧れなんだ。」
同期の言葉を聞いて、
『せっかく特別なことができる部署なのに挑戦しないままでいいのだろうか』
奥底からふつふつと挑戦意欲が湧き上がってきました。
気づけば、情報収集を始め、何を描くか考えている自分がいたのです。
挑戦するキャラクターに選んだのは、映画ミニオンズの「ボブ」です。
熊の人形を抱いているのが特徴で、胴体まで描く必要があるため、
他のキャラクターと比較しても難易度が高いと言われています。
実際、パーク内に描けるスタッフは数名のみ。
そうとわかれば、必死に練習するのみです。
勤務の前後で1時間の練習を徹底。
時には先輩方から声をかけてもらい、
霧吹きでの絵の描き方やコツを教えていただきました。
数か月の練習を経て、少しは上達しましたが、
お客様の前でパフォーマンスするには、上長のGOサインが必要です。
練習を重ねるも、なかなか納得のいく仕上がりになりません。
相当な努力が必要だと実感させられ、諦めたくなることも何度もありました。
それでも、お客様から「絵は描けますか?」とお声がけいただいたり、
スタッフや友人からエールをもらったりする度に、
「周りの期待に応えて喜んでもらいたい!」という気持ちが強くなっていきました。
そして、通常1年かかるところ、半年という異例の早さで
お客様の前でパフォーマンスする資格を得ることができたのです。
はじめてのお客様は、ミニオンのポップコーンバケツを首に下げた男の子。
「いまからここにミニオンを呼ぶからね」
先輩スタッフのスムーズな後押しで、緊張しながら描き始めます。
夢中になってスプレーを動かし、無事に描き終えて顔を上げると、
360度お客様に囲まれていたのです。
たくさんのお客様の笑顔と目の前の男の子の喜ぶ姿を見た時、
嬉しさと達成感で胸がいっぱいになりました。
今でも忘れられない瞬間です。
この経験を通して、苦手意識のある事でも、まずは挑戦し、
継続してみることが大事であること。
そして、何かを成し遂げる際には、周りの存在が大きな支えとなることに
気づかされました。
仕事をする中でも、チャレンジ精神と周りの方への感謝を忘れずに、
頑張っていきたいと思っています。
日本財託管理サービス 賃貸営業部 J・T
◆ スタッフプロフィール ◆
新卒2年目、大阪府枚方市出身の25歳。
賃貸営業部に所属し、入居者を募集するための賃料査定や
仲介会社への販促活動をしています。
船舶操縦士の資格を取ったら、先輩社員からお祝いに船長帽子をもらいました。
休みの日は友人と釣りを楽しんでいます。