野球で得られた父の教え"人生のAチーム"
2025/09/11
美術館の前で記念写真を撮るT・Kさん
物心がついたころから、野球が常にそばにある人生を送ってきました。
幼少期は父や叔父から野球の基礎を学びました。
小学生時代にはリトルリーグで全国を目指し、
シニアリーグではすぐにスタメン出場できるチームへ入団。
そして高校時代、目標に掲げていたのは甲子園出場です。
一日中、練習に明け暮れ、周囲と切磋琢磨しながら、
チームメンバーと一緒に努力を積み重ねてきました。
高校3年生を迎える春、新チームで地区大会を勝ち抜き、
念願だった春の甲子園に出場することができました。
当時、私は控えメンバーとして、
スタメンと一緒にトレーニングや練習試合に明け暮れていました。
限られた練習時間の中で、基礎のトレーニング、投球、素振りなど、
最大限の努力を積み重ねてきたつもりです。
しかし、監督が求めていたレベルに達することができず、
最終選抜のあと一歩のところでメンバーから落ちてしまったのです。
甲子園の舞台に立てないことに対して、悔しい気持ちでしたが、
野球部の引退は夏の大会。
「ここで諦めるわけにはいかない」
そう心に決め、夏の大会出場のためにこれまで以上に練習を積み重ねました。
そして、迎えた最後の夏の大会、スタメン発表の日。
監督の口から私の名前は呼ばれることなく、メンバー発表は終わりました。
また、私はメンバーに入ることができなかったのです。
幼いころからやってきた、人生の一部である野球。
「自分は結局、何も残せなかったんだ」
あの頃は悔しさと情けなさで心の整理がつかず、
何もかもが空虚に感じられました。
なにより、小学生のころからずっと応援してくれていた両親に、
「もう私が野球をやっている姿を見せられないんだ」と思うと、
ボロボロと涙が止まらなかったのです。
そんなとき、父が言ってくれた言葉があります。
「野球のAチームに入れなくても、人生ではAチームになればいい」
最初はその意味がよく理解できませんでした。
しかし、社会人として歩み出すタイミングで、
父が私に言ってくれたもう一つの言葉。
「真摯に、謙虚に、誠実に」
ひたむきに努力し続け、人や物事に真摯に向き合うこと。
どんな立場でも初心を忘れず、周囲の支えに感謝し誠実に行動すること。
目立たなくても、華々しい結果がなくても、
自分にできることを愚直にやり続ける。
それこそが、「人生でAチームになる」ということだと
社会人になったことで理解することができました。
今は日本財託で働きながら、父の言葉を実践に移す毎日です。
まだまだ力不足だと感じる日々ですが、
誠実に続けることで必ずどこかで報われる瞬間があると信じています。
そして、いつか誰かに「一緒に働けてよかった」と思ってもらえるような、
"人生のAチーム"のメンバー入りを果たしたいと思います。
日本財託管理サービス 経理部 T・K
◆ スタッフプロフィール ◆
千葉県市原市出身の26歳。
経理部に所属し、管理サービスの経理業務を行っています。
半年ごろ前から1日を充実するためにはと考え、朝活に取り組んでいます。
早起きした時間では、勉強をしたり、好きな事に時間使っています。