退部を考えた私が、支える喜びを知るまで
2026/07/30

グラウンドでテーピングの準備をするK・Eさん
大学4年間、アメリカンフットボール部でトレーナーを務めました。
トレーナーといっても、選手に技術や戦術を教えるコーチではありません。
けがの予防やテーピング、リハビリなどを通して、選手を身体の面から支える役割です。
入部するまでは競技の知識がほとんどなく、ラグビーとの違いも分かりませんでした。
それでも、全国を舞台に戦う先輩方の姿に惹かれ、
「新しいことに挑戦したい」という思いから入部を決めたのですが、
部活動は想像以上に厳しいものでした。
練習やミーティングはほぼ毎日。
けがをした選手には、症状や復帰時期に合わせて、
一人ひとり異なるリハビリメニューを作成します。
病院にも帯同し、選手と一緒に医師の診断を聞いたうえで、
復帰までのスケジュールを立てました。
リハビリ中は器具を運び、選手の動きを確認しながら、すぐそばで支えます。
さらに、毎日の食事内容や体重、ウェイトトレーニングの重量も管理し、
数値が停滞していれば、グラウンドでの練習時間を調整して、
筋力強化に取り組む期間を設けることもありました。
選手が練習を終えた後も、記録の整理や翌日の準備が続きます。
こうした日々の中で、勉強との両立にも苦しみ、
単位を落としたこともありました。
両親から「部活をするために大学へ行かせているわけではない」と言われたときは、
自分は何のために続けているのだろうと悩み、退部を本気で考えたこともあります。
それでも続けられたのは、選手たちの存在があったからです。
入部当初は知識も経験もなく、自分が役に立てている実感はありませんでした。
それでも学び続けるうちに
「ここが痛いんだけど、良いテーピングはない?」と相談されるようになり、
少しずつ信頼してもらえるようになりました。
中でも印象に残っているのは、けがで長いリハビリを続ける選手たちです。
焦りや不安を抱えながら努力する姿を見て「けがを治せる魔法があれば」と何度も思いました。
もちろん、私にそんな力はありません。
だからこそ、テーピングの技術を磨き、理学療法士や栄養士から学び、
少しでも力になれるよう努めました。
そして、長いリハビリを乗り越えた選手から
「Kさんがいたから、リハビリを頑張れた」
「Kさんがいなかったら、4年間続けられなかった」
と言ってもらえたとき、
退部を迷いながらも続けてきた時間が、初めて報われたように感じました。
この経験を通して学んだのは、人を支える原動力は、
特別な知識や能力だけではないということです。
相手の小さな変化に気づくこと。苦しいときにもそばにいること。
そして、相手のために自分にできることを、一つずつ積み重ねること。
その積み重ねが信頼となり、もう一度前を向く力になるのだと思います。
この姿勢は、現在の仕事でも変わりません。
アメリカンフットボール部で過ごした4年間は、今も私の仕事を支える原点となっています。
日本財託 事業部事務管理課 K・E
◆ スタッフプロフィール ◆
愛知県江南市出身。
事業部事務管理1課に所属し、販売事務として売買契約書の作成を担当しています。
正確さが求められる業務のため、一つひとつ丁寧に確認しながら取り組んでいます。
趣味は、YouTubeでゲーム実況を見ることです。最近はホラーゲームの実況にハマっており、
怖がりながらもつい続きを見てしまいます。






