息子への『お願いごと』
2020/05/21
現在の自宅に引っ越してきたのは、10年ほど前のことです。
もともとは妻の実家の近くに住んでいましたが、長男が幼稚園の頃に、私の両親が住む地元に移ってきました。
まだまだ小さかった息子も、この春から中学3年生になり、高校受験を控えた身です。
そんな息子が、中学に進学したころに、私はある『お願いごと』をしました。
それは、私の実家への訪問です。
息子が通う中学校は、私の母校でもあります。
当時と比べ、新しい校舎も増えていますが、自分の子供が同じ学校に通う姿を見ていると、感慨深いものを感じます。
そして、私の自宅と中学校の間には、私の両親が暮らす家があります。
両親も高齢になり、年々心配事は増えています。
とはいえ、家が近いこともあるせいか、いつでも会いに行けると思い、足を運ぶ機会はそれほど多くはありません。
また、何の理由もなしに訪ねることが、照れくさいこともあり、足も遠のきがちでした。
そこで、中学校に通いだした息子に声をかけ、「時間のある時で構わないから、覗いてきてくれないか」とお願いしてみることにしたのです。
息子も快諾してくれて、それからというもの、部活や勉強のかたわら週に1回ほど、実家を訪れてくれるようになりました。
『今日、おじいちゃんのところ行ってきたよ』
「どんな様子だった?」
『うん、元気そうだったよ』
息子を通して、両親の元気な様子が垣間見え、安心できるようになりました。
また、思春期となった息子との会話も増え、学校での過ごし方を聞く良いきっかけになりました。
さらに、年末に実家に帰ってみると、
『このまえ寄ってくれた時に、こんな話をしたよ』と、
両親も嬉しそうに息子との会話の様子を、話してくれるようになりました。
息子への『お願いごと』が、家族の会話を思いもかけず盛り上げてくれて、感謝しています。
そんな息子も来年の3月には中学を卒業します。
残念ながら、その先は私の両親のもとへ通うことも難しいでしょう。
ただ、実は息子と入れ違いで、今度は長女が中学校に進学します。
そこで、娘にも時間がある時に、実家を訪ねてもらおうと考えています。
両親の様子を見ることはもちろん、思春期を迎える娘と私の会話のきっかけになることも少しだけ期待しています。
またこれが良いきっかけとなって、両親も含めた家族の交流になればよいと思っています。
日本財託管理サービス 債権管理部
谷口 誠之(たにぐちまさゆき)
◆ スタッフプロフィール ◆
埼玉県和光市出身の44歳。
債権管理部にて、賃料などの督促業務を行っています。
新型コロナウイルスの影響で、ジムに行けず体がなまってきているのが最近の悩みです。