新日銀総裁就任から1カ月|金利上昇リスクに正しく備える

2023/04/27

今月9日、日銀の新総裁に植田和男氏が就任。
翌日には初の記者会見が開かれました。

元日銀総裁の黒田氏の元で10年間続いた金融緩和政策を継続するのか、
それとも方針を変更するのか、その発言に注目が集まりましたが、
どうやら黒田前総裁の方針を引き継ぐ様です。

もし金融緩和を辞めるとなれば、
金利の上昇が現実味を帯びてくるので、
この発言に安心をされた方も多いのではないでしょうか。

ただ、短期的には発言の通りに低金利路線が踏襲されたとしても、
それが5年先、10年先になると状況は分かりません。
果たしてこの先、金利は上がるか、それとも下がるのか。

大切なポイントは金利動向を予測するというよりも、
金利上昇リスクに正しく備えるという姿勢です。

今回のコラムでは、金利が上昇した際のシミュレーションを用いて、
金利上昇リスクに備えながら堅実に資産を形成していく方法をご紹介します。

リスクに備えるためには、
まず金利が上昇した時にどれだけ支払額に影響が出てくるのか、
その影響を認識することが大切です。

金利が倍になったからといって、支払金額も倍になる訳ではありません。

価格2000万円の物件を200万円の頭金をいれて、
1800万円の投資用ローンを組み購入したケースで考えてみます。

家賃収入から毎月の管理費・修繕積立金、管理代行手数料を差し引いた
手取りの家賃収入は月額61,700円、手取り利回りは3.7%の物件です。

ローンの借入金利は1.75%、借入期間は35年で、
毎月のローン返済額は57,344円になります。


さて、ここからがリスクシミュレーションの本番です。

仮に物件を購入した直後に、金利が1.75%から倍の3.5%に上がったとします。
その場合、ローン返済額は74,392円になります。
元の支払額が57,344円ですから、17,048円の上昇、約3割の増加です。

さきほどお伝えしたように、金利が倍になったからといって、
支払う金額が倍になるわけではありません。

低金利の方針を継続すると明言しているので、
購入した瞬間に、金利が倍になるという状況は考えづらいでしょう。

では金利上昇が10年後に起きたとしたら、どうでしょうか。
じわじわと金利が上がっていき、10年後には倍になっている可能性も
まったくのゼロではありません。

仮に10年後の金利が1.75%から3.5%になっていた場合、
月額支払額は69,715円となります。

上昇幅は12,371円で、当初の支払額から約2割の増加です。
購入直後の金利上昇と比べて、今回のほうが上昇幅は抑えられています。

これは10年間の間に元本の返済が進んでいるからです。

毎月のローン返済額は、
利息支払い部分と元本返済部分に分けることができます。

利息の支払額はその時の元本をもとに計算されます。
つまり、10年間に元本が減少した分だけ、支払利息も少なくなり、
全体としてのローン支払い額の上昇幅も少なくなったのです。

10年後の残債は約1400万円で、約600万円が家賃収入で返済されたことになります。

15年後には、残債が約1100万円となり、
同じように金利が倍になった場合のローン返済額は67,305円。
元の返済額と比較すると9,961円の負担増となり、上昇幅はさらに小さくなっています。

このように、元本の返済が進めば進むほど、
金利上昇に対する負担の増加も少なくなるのです。

なお、多くの金融機関では
急な金利の上昇への備えとして「5年ルール」「125%ルール」が設けられています。

これは金利が上昇しても5年間は返済額が変わらず、
6年目からも1.25倍よりも返済額は増えないというものです。

ただ、支払額は1.25倍以上には増えませんが、
払い切れなかった分は「未払い利息」として累積されていきます。

未払い利息がゼロになるまで元本が減ることはありません。
その場合でも最終返済月に、残債は一括返済を求められるので注意が必要です。

ただ、強くお伝えしたいのは、こうしたルールがあるから安心できる
ということではなく、金利上昇リスクに備えるために
積極的に繰り上げ返済を実施するということです。

支払利息はその時の残債額によって決まります。

時間の経過に従って元本は返済されていきますが、
それをさらに繰り上げ返済を行い、元本返済のスピードを加速させることができれば、
金利上昇リスクに備えることが可能です。

また、繰り上げ返済を積極的に行ない、ローンを早期に完済すれば、
今度はその家賃収入を2戸目のマンションのローン返済資金に充当でき、
資産形成のスピードを加速させることができます。

今回の購入事例では2000万円のマンションに頭金200万円を入れ、
1800万円の投資用ローンを組みました。

ここで毎年100万円の繰り上げ返済を行うと、
12年でローンが完済される計算になります。

繰り上げ返済に使った資金が1200万円、頭金に入れた200万を加えると、
2000万のマンションを手にするために利用した資金は1400万になります。

この様にレバレッジを利用して資産形成ができるのは、
不動産投資最大のメリットです。

金利上昇リスクをやみくもに怖がり、
投資の決断を先延ばしにしていたら、
気が付いたときには、融資を利用できなくなる可能性もあります。

年齢を重ねれば、健康状態が悪くなることも考えられますし、
融資受けるには3年以上の勤続年数が必要と言われていますが、
この先、転職することもあるかもしれません。

融資を利用して資産を作ることができるのは、
サラリーマンや公務員の特別な力です。

新総裁が就任しましたが低金利は継続されており、
不動産投資をはじめるには引き続き良い環境が整っています。

計画的に繰り上げ返済を行えるのであれば、
金利上昇リスクにも備えることが可能です。

今回ご紹介した金利上昇の影響を正しく認識して、
不動産投資を検討されてはいかがでしょうか。

日本財託 マーケティング部 セールスプロモーション課
小林 和徳(こばやしかずのり)


◆ スタッフプロフィール ◆
神奈川県横浜出身の44歳。
マーケティング部で、セミナーやHPの運営、メールマガジンの執筆や広報活動を通じて
東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様に伝えている。

最近、ジムに通い始めて、体を鍛えているつもりだが、実際のところはサウナが目当て。
いつか、聖地と呼ばれる「サウナしきじ」に訪れたいと思っている。

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