忘れられない力不足の経験を糧に
2025/04/03
お子さんと一緒に広島カープの試合を現地観戦したT・Dさん
約18年前、新卒で入社したのは大手の不動産会社です。
地元の支店で自社のアパートの賃貸営業を担当していました。
当時は契約期間が決まっている定期借家契約が出始めのころ。
途中解約ができない分、通常の家賃よりも格安で入居できることから
少しずつ定期借家契約で入居されるお客様が増えていました。
そして、3年目の春、
私の仕事人生においてターニングポイントとなるきっかけをくれた、
若いカップルとその契約者となる親御さんが来店されました。
2人で住む部屋を探したいということで
条件に合うお部屋をいくつかご紹介すると、
定期借家契約のお部屋でご契約をされたのです。
これから生計を立てていく若いカップルですので、
毎月の賃料が抑えられるお部屋は好条件に映ったようでした。
契約から数か月が過ぎたその年の夏ころ、
一本のお電話がかかってきたのです。
「彼女と別れたから部屋を解約させてほしい」
電話口は定期借家契約で契約した若いカップルの男性でした。
事情は理解できましたが、『途中解約不可』で契約をしていますので、
その旨をお伝えすると突然怒り出したのです。
契約者となる親御さんに電話が代わっても、
「解約したい」「解約できない」の堂々巡りが続いたため、
別の日にご来店いただいて話し合うこととなりました。
当日は若手の私だけでなく、上長とともに対応することとなったため、
安心しきってその日を待つことにしたのです。
「近くまで来ているから、今から行く」
しかし、予定日よりも前に突然の来店をされたのです。
その日店舗にいたのは私だけ。
相手側は入居者の2名とその親御さん2名、
さらに法律に詳しいというお知り合いの方を含めた合計5名。
準備不足だった私に対し、一方的に罵倒され、捲し立てられ、
ついには何が悪いかもわからないまま謝罪をすることになりました。
その後社内で検討し、結果的に途中解約を受け入れることとなったのです。
自分の力不足と勉強不足を痛感しました。
この出来事をきっかけに、どんなお客様が相手でもプロとして毅然と対応できるように
知識を付けなければならないと心に決めたのです。
その後、その会社を退職し5年ほど家業を手伝いながら
様々な法律について勉強を重ね、家族の都合で関東に出てきてからは
職業訓練校に通いながら4か月で宅建を取得。
そこから再度不動産会社に就職し、賃貸管理部門で8年ほど従事。
現在は日本財託で一棟物件の管理に携わっています。
ずいぶん前の出来事ではありますが、
今でも当時のことは思い出されるほど心に残っています。
だからこそ、どんな時でもプロとして
しっかりと意見を述べ、ご提案ができるように
これからも業務知識のアップデートを続けていきたいと思います。
日本財託管理サービス ソリューション事業部オーナーコンサルティング課 T・D
◆ スタッフプロフィール ◆
高知県高知市出身の40歳。
ソリューション事業部オーナーコンサルティング課に所属し、一棟物件の専有部、共用部の修繕や入居者様の対応、オーナー様への付加価値提案を行っています。
いよいよ今年のプロ野球が開幕しました。
20年以上広島カープのファンとして応援してきましたが、今年は若手の二俣選手の活躍に期待しています。